オンラインで音声・ビデオでの会議やチャット、ファイル共有等ができるコミュニケーションツールのMicrosoft Teams(マイクロソフト チームズ)を使用していて、スピーカーやイヤホン(ヘッドホン)から音が聞こえなかったり、マイクが使えない(声や音を拾わない)といったことはないでしょうか?
今回は、このMicrosoft Teamsで音が聞こえない&マイクが使えない時の原因と対処法を紹介します。
※当記事では、Windows版Microsoft Teamsアプリ(バージョン 1.4.00.32771)、Android版Teamsアプリ(バージョン 1416/1.0.0.2021195305)、iOS(iPhoneやiPad)版Teamsアプリ(バージョン 3.20.0)を使用します。
スピーカーやイヤホンから音が聞こえないときの原因
まず、スピーカーやイヤホンから音が聞こえないときの原因についてです。
Windows・Android・iOS上のスピーカー音量が0になっている
Windowsの場合は、デスクトップ画面右下の「スピーカー」アイコンに「×」が付いていると音が出ません。
AndroidスマホやiPhone(iOS)の場合は、「音量」が「0」やマナーモード、消音モードになっていると音が出ません。
対処法
・Windows10は、デスクトップ画面右下の「スピーカー」アイコンをクリックして、開いた音量調整画面で音量を上げます。
・Androidスマホは、端末のサイド面等にある音量ボタンを押して音量を上げます。
・iPhoneは、同様に音量ボタンを押して音量を上げたり、「サイレントスイッチ」を「オフ」(オレンジ色が見えない位置)にします。
パソコン本体にスピーカー機能がない・故障している
デスクトップパソコンにはマイクやスピーカー、Webカメラ等が内蔵されていないことが多く、パソコン本体にスピーカー機能がない場合は音が出ません。
また、パソコンにつなげた外付けスピーカーやノートパソコン・タブレット等の内蔵スピーカーが故障している(壊れている)と音が出ません。
対処法
・スピーカー機能がないパソコンには、外付けスピーカーを購入してパソコンに接続します。
※プラグや差し込み口の形状でどれを選んでいいのかわからない場合は、USB接続型のスピーカーを購入してつなぐと無難です。
・スピーカーが故障している場合は、新しい外付けスピーカーを購入してつなげます。
※ノートパソコンやタブレットでも、外付けスピーカーをつなげて音が出れば、内蔵スピーカーが故障していると判断できます。
外付けスピーカーの電源がオフ・電池切れ・ボリュームが0・Bluetooth接続切れになっている
外付けスピーカーが故障していなくても、スピーカー本体の電源スイッチがオフ・電源プラグがコンセントに入っていない・電池やバッテリーが切れている・ボリュームが0になっていると音が出ません。
また、Bluetooth(ブルートゥース)接続のスピーカーの場合は、パソコン本体とスピーカー間のBluetooth接続(ペアリング設定)が切れているとスピーカーから音が出ません。
対処法
・下記のことがなされているか確認し、なされていない場合はその操作をします。
外付けスピーカー本体の電源スイッチをオンにします。
同様に、電源プラグをコンセントに挿します。
同様に、電池切れの場合は電池を交換、バッテリー切れの場合は充電をします。
同様に、ボリュームを0より上にします。
・WindowsでBluetooth接続画面を確認して、スピーカーが接続されていない場合は接続をする設定をします。
スピーカーやイヤホン等のプラグの差し込み口が間違っている・種類が異なる
デスクトップパソコンの場合は、マイクやスピーカー、Webカメラ等が内蔵されていないことが多いので、それぞれの機器のプラグ(端子)を差し込み口(ジャック)に接続しますが、マイクやスピーカー・イヤホン、ヘッドセット(マイクとイヤホンが一体となった機器)等のプラグを接続する差し込み口が誤っていると(スピーカーのプラグをマイクの差し込み口につなぐ等)、音を拾えなかったり音が聞こえません。
また、各機器類のプラグと差し込み口の種類(形状)が異なっていると、プラグを差し込み口に接続できません。
ノートパソコンやスマートフォンに各機器をつなぐ場合も同様です。
なお、ヘッドセットをつなげる場合は、対応する差し込み口(3極や4極プラグ用の差し込み口)がないとヘッドセットを使用できません。
対処法
・スピーカー、イヤホン等のプラグをつなぐ差し込み口が正しいかどうかを確認します。
※なお、たとえば「Mac mini(Late 2014)」の「オーディオ入力ミニジャック」は、ヘッドセット(3極や4極型端子)をつなげないと使えません。マイク単独の機器をつなげても使用できません。
・スピーカー、イヤホン等のプラグが半挿しになっていないか、差し込み口に目詰まりがないか等を確認して、プラグを差し込み口の奥までしっかりと差し込みます。
・各機器類を正しく接続した後、上記と同様にスピーカーの電源が入っているか、ボリュームが「0」になっていないか等を確認します。
※WebブラウザでMicrosoft Teamsを開いた状態でマイクやスピーカー等を抜き差しするとMicrosoft Teamsがマイクやスピーカー等を認識しない場合があるので、Webブラウザを閉じた状態でマイクやスピーカー等を接続した後、Webブラウザを起動してMicrosoft Teamsを開いてください。
・各機器類のプラグと差し込み口の種類(形状)の見極めが難しい場合は、USB接続型のスピーカー、イヤホン、ヘッドセット等を購入してつなげると無難です。
※USBにも「Type-A」「Type-C」等の種類があるので、ご注意ください。
・Bluetooth(ブルートゥース)接続の各機器類を購入するのも手ですが、Bluetooth接続(ペアリング)をするには、上記の有線機器類よりもパソコンやスマホ側での設定に一手間かかります。Bluetoothのバージョンやコーデックの違いによって音の遅延の大小があるので、ご注意ください。
「出力デバイス」が異なっている
Windowsでは、パソコンにつなげたスピーカーやイヤホン、外付けモニター内臓のスピーカー等、複数の出力デバイスがある場合は、どのデバイスから音を出すかを選択する必要があります。
その「出力デバイス」が異なっていると、上記の「スピーカー」アイコンで音量を上げても音が聞こえません。
対処法
1.Windows10の画面左下にある「スタート」ボタン(「Windows」マーク)をマウスで左クリックします。
2.「スタート」メニューが開くので、画面左下の「歯車(設定)」アイコンをクリックします。
3.「Windowsの設定」画面が開くので、「システム」をクリックします。
4.「システム」項目の「ディスプレイ」画面が開くので、左側メニューの「サウンド」をクリックします。
5.「サウンド」画面が開くので、「出力」「出力デバイスを選択してください」項目の「プルダウンメニュー」をクリックして、音を出したいスピーカーやイヤホン等を選択します。
6.「マスター音量」項目のスライダーを左右に動かして音量を調整します。
※または、デスクトップ画面右下の「スピーカー」アイコンをクリックして、開いた音量調整画面で音量を調整します。この画面でも「出力デバイス」を変更することができます。
※「出力デバイス」の選択は、Microsoft Teamsアプリを起動して、画面右上「・・・」-「設定」-「デバイス」画面の「スピーカー」項目からも変更できます。
相手(発話者)側のマイクが「ミュート」(オフ)になっている等
自分の端末(パソコンやスマホ)のスピーカーやデバイスの設定の問題ではなく、相手(発話者)側の端末やMicrosoft Teamsでマイクが「ミュート」になっている等すると、その相手の声や周囲の音が聞こえません。
対処法
・その相手(発話者)の方に、マイクが「ミュート」になっている等のことがないかをチャットや自分の発話で確認します。もし、その可能性がある場合は、下記の「マイクが使えないときの原因」項目の内容を相手の方に確認してもらう等してみてください。
マイクが使えないときの原因
次に、マイクが使えないときの原因についてです。
マイクのプラグの差し込み口が間違っている・種類が異なる
上記「スピーカーやイヤホン等のプラグの差し込み口が間違っている・種類が異なる」見出しと同様に、マイクのプラグを接続する差し込み口が誤っていると(マイクのプラグをスピーカーの差し込み口につなぐ等)、マイクが音を拾えません。
また、マイクのプラグと差し込み口の種類(形状)が異なっていると、プラグを差し込み口に接続できません。
対処法
・マイクのプラグをつなぐ差し込み口が正しいかどうかを確認します。
※なお、たとえば「Mac mini(Late 2014)」の「オーディオ入力ミニジャック」は、ヘッドセット(3極や4極型端子)をつなげないと使えません。マイク単独の機器をつなげても使用できません。
・マイクのプラグが半挿しになっていないか、差し込み口に目詰まりがないか等を確認して、プラグを差し込み口の奥までしっかりと差し込みます。
・マイクを正しく接続した後、マイクの電源が入っているか等を確認します。
※WebブラウザでMicrosoft Teamsを開いた状態でマイクやスピーカー等を抜き差しするとMicrosoft Teamsがマイクやスピーカー等を認識しない場合があるので、Webブラウザを閉じた状態でマイクやスピーカー等を接続した後、Webブラウザを起動してMicrosoft Teamsを開いてください。
・マイクのプラグと差し込み口の種類(形状)の見極めが難しい場合は、USB接続型のマイクやヘッドセット等を購入してつなげると無難です。
※USBにも「Type-A」「Type-C」等の種類があるので、ご注意ください。
・Bluetooth(ブルートゥース)接続のマイク等を購入するのも手ですが、Bluetooth接続(ペアリング)をするには、上記の有線機器類よりもパソコンやスマホ側での設定に一手間かかります。Bluetoothのバージョンやコーデックの違いによって音の遅延の大小があるので、ご注意ください。
「入力デバイス」が異なっている/マイクの音量が0になっている
Windowsでは、パソコンにつなげたマイクやヘッドセット、ノートパソコンの内蔵マイク等、複数の入力デバイスがある場合は、どのデバイスから音を拾うかを選択する必要があります。
その「入力デバイス」が異なっていると、つなげたマイクに向かって声を出しても音を拾うことができません。
また、「入力デバイス」を正しく選択しても、選択したマイクの音量(ボリューム)が「0」になっているとマイクが音を拾いません。
対処法:「入力デバイス」を選択する
1.上記「「出力デバイス」が異なっている」見出しの「対処法」と同じく、「Windowsの設定」-「システム」-「サウンド」画面を開きます。
2.「サウンド」画面を開いたら、画面を下方にスクロールして、「入力」「入力デバイスを選択してください」項目の「プルダウンメニュー」をクリックして、使用したいマイク等を選択します。
3.「2.」で選択したマイク等に向かって声を出し、「マイクのテスト」の「音量レベル(インジケーター)」が反応したらOKです。
※「2.」で「ヘッドセット」を選択すると「マイクのテスト」が表示されない場合があります。
※「入力デバイス」の選択は、Microsoft Teamsアプリを起動して、画面右上「・・・」-「設定」-「デバイス」画面の「マイク」項目からも変更できます。
対処法:「マイク」の音量を上げる
上記の操作をしてもマイクが音を拾わない場合は「マイク」の音量を上げます。
4.「入力」項目の「デバイスのプロパティ」をクリックします。
5.「デバイスのプロパティ」画面が開くので、「ボリューム」項目のスライダーを右に動かして音量を上げます。
※問題なければ「100」にします。
マイクが「ミュート」(オフ)になっている
Microsoft Teamsアプリの「会議」画面が開いた状態で、マイクが「ミュート」になっていると音を拾うことができません。
対処法
1.「会議」画面が開いた状態で、画面右上の「マイクに斜線(ミュート解除)」アイコンをクリックします。
※「ミュート解除」と表示されているときはマイクが「ミュート」(オフ)状態、「ミュート」と表示されているときはマイクが「オン」状態になっています。
「マイク」を許可していない
Windowsパソコン、Androidスマホ、iPhone等で、デバイス(端末本体)やOS、Webブラウザ等がMicrosoft Teamsに「マイク」の使用を許可していないと、マイクが音を拾ってくれません。
対処法
OS(Windows10):
「スタート」-「設定」-「Windowsの設定」-「プライバシー」-「マイク」-「変更」-「このデバイスのマイクへのアクセス」のトグルスイッチを「オン」にします。「デスクトップアプリがマイクにアクセスできるようにする」のトグルスイッチを「オン」にします。
※詳しくは下記の記事を参照ください。
Webブラウザ(Chrome等):
WebブラウザでMicrosoft Teamsを使用する場合は、上記のOS(Windows)に対してだけでなく、Webブラウザ(Chrome等)に対しても(カメラと)マイクの使用を許可する必要があります。
※許可する方法については、下記の記事中の「対処法:Webブラウザにカメラとマイクの使用を許可する」見出しを参照ください。
Android:
※ここでは「AQUOS sense2(Android 10)」での操作方法を解説します。
「ホーム」-「設定」-「アプリと通知」-「> ~個のアプリをすべて表示」-「アプリ情報」-「Teams」-「権限」-「マイク」-「マイクの権限」で「許可」に「●」を付けます。
iOS(iPhone):
※ここでは「iOS 15.2」での操作方法を解説します。
「ホーム」-「設定」-「Teams」-「マイク」のトグルスイッチを「オン」にします。
※「マイク」等の項目は「Teams」アプリを初回起動した後に表示されます。
音が聞こえない&マイクが使えないときの原因が共通
次に、音が聞こえない&マイクが使えないときの原因が共通の場合についてです。
「コンピューターの音声」を選択していない
Windows版Microsoft Teamsアプリで「会議」画面が開いた状態で、「コンピューターの音声」を選択していないと、マイクの音を拾わなかったり、スピーカーやイヤホンから音が聞こえません。
対処方法
1.「会議」画面が開いたときに表示される「次のオーディオおよびビデオ設定を選択:」画面で、「コンピューターの音声」をクリックして「✓」を付けます。
※スケジュールした会議に参加したときや他のユーザーから会議に招待されたときは、「会議」画面に「ビデオと音声のオプションを選択してください」と表示されます。
2.「今すぐ参加」をクリックします。
会社等のパソコンにリモート接続をしている
テレワークや在宅勤務で自宅等から会社等のパソコンにリモート接続をして業務を行う際に、会社のパソコンでMicrosoft Teams(や他のWeb会議システム)アプリを起動して、その会社のパソコンに自宅等のパソコンをリモート接続すると、自宅等のパソコンでMicrosoft Teamsの画面を見ることはできますが、音声のやり取り(マイクで音を拾ったりスピーカーから音を聞いたり)はできません。
対処法
・会社等のパソコンではなく、自宅等のパソコンでMicrosoft Teamsアプリを起動して会議に参加します。
※なお、自宅等のWindows10のリモートデスクトップの設定(リモートオーディオ)を変えることで、リモート接続先のパソコンのMicrosoft Teams(や他のWeb会議システム)で会議に参加しても、音声のやり取りをできるようにすることができるようです。
Skypeや他の通話ツール、Web会議システム等とMicrosoft Teamsを同時に起動している
Skypeや他の通話ツール、Web会議システム等とMicrosoft Teamsを同時に起動していると、スピーカーやイヤホンからのMicrosoft Teamsの音が小さくなったり聞こえないことがあります。
また、他のアプリにマイクを使われていて、Microsoft Teamsではマイクが音を拾わないことがあります。
対処法
・Microsoft Teams以外のアプリ(スピーカーやマイクを使うアプリ)を閉じて、Microsoft Teamsアプリ、またはパソコン本体(Windows)を再起動します。
その他 – パソコン・スマホやネットワーク回線のトラブル、Microsoft TeamsアプリやWebブラウザのバージョンが古い等
上記の他には、パソコンやスマホ、ネットワーク回線のトラブルや、Microsoft TeamsアプリやWebブラウザのバージョンが古い等の原因が考えられます。
対処法
・パソコンやスマホ、ネットワーク回線の不調は、上記の原因と対処法を他のパソコンやスマホ、別のネットワーク回線で試してみて、Microsoft Teamsが正常に動作したら、Microsoft Teamsが正常に動作しなかったパソコンやスマホ、ネットワーク回線はどこかの調子が悪いのだろうと推測できます。が、どこが悪いのかを特定できない場合は、とりあえず、Microsoft Teamsが正常に動作する機器や回線を使用してみてください。
※なお、パソコン(Windows)やAndroidスマホ、iPhone等のデバイス本体を再起動したり、OSの更新プログラムを適用・最新バージョンにアップデートすると直る可能性もあります。
・Microsoft TeamsアプリやWebブラウザのバージョンが古い場合は、Microsoft TeamsアプリやそのWebブラウザをアップデートしてください。