Microsoftが販売するSurfaceシリーズは、優れたデザイン性と高い性能を兼ね備えたパソコンとして多くのユーザーに支持されています。
Windows 11の登場により、SurfaceデバイスとOSの組み合わせはさらに進化しました。
今回は、Windows 11に対応するSurfaceモデルと、Windows 11の新機能によってどのようにSurfaceの使い心地が向上するのかについて解説します。
Windows 11に対応するSurfaceモデル
すべてのSurfaceモデルがWindows 11に対応しているわけではありません。Windows 11には特定のハードウェア要件があり、それを満たすSurfaceデバイスのみがアップグレード対象となります。
Windows 11に対応している主なSurfaceモデル
- Surface Pro 6以降のモデル
- Surface Laptop 2以降のモデル
- Surface Book 2(第8世代Intel CPU搭載モデルのみ)
- Surface Go 2以降のモデル
- Surface Studio 2以降のモデル
- Surface Pro X(全モデル)
- Surface Laptop Studio(全モデル)
最新のSurfaceデバイスはWindows 11が既にインストールされた状態で販売されています。また、対応モデルであれば、Windows 10からWindows 11への無料アップグレードも可能です。
Windows 11非対応のSurfaceモデル
以下のモデルは公式にはWindows 11のサポート対象外とされています:
- 初代Surface Go
- Surface Pro 5世代(2017年モデル)以前
- Surface Book(初代)
- Surface Laptop(初代)
- Surface Studio(初代)
ただし、非対応モデルでもMicrosoftが提供するISOファイルを使用してWindows 11をインストールできる可能性があります。ただし、公式サポート外のため、セキュリティアップデートが制限される可能性があることに注意が必要です。
Windows 11の主な新機能とSurfaceでの活用法
Windows 11はデザインの刷新だけでなく、生産性を向上させる様々な機能が追加されています。特にSurfaceデバイスとの相性が良い機能をいくつか紹介します。
刷新されたユーザーインターフェース
Windows 11では、スタートメニューやタスクバーが画面中央に配置されるようになり、より洗練されたデザインになりました。丸みを帯びたウィンドウデザインや新しいアイコンにより、シンプルで美しいインターフェースになっています。Surfaceのタッチスクリーンとの相性も良く、直感的な操作が可能です。
スタートメニューの位置が中央に変更されていますが、従来通り左揃えに戻すこともできます。設定画面から変更可能です。
強化されたスナップ機能
Windows 11では、ウィンドウの配置を管理する「スナップ機能」が大幅に強化されました。ウィンドウの最大化ボタンにカーソルを合わせると、画面をどのように分割するかを選択できるレイアウトオプションが表示されます。
Surface Laptop StudioやSurface Pro 8などの大画面モデルでは、この機能を活用して複数のアプリを効率良く配置できます。例えば、ブラウザと文書作成ソフト、メールアプリを同時に表示させることで、情報を参照しながら文書を作成するといった作業が快適になります。
ウィジェット機能
Windows 11では、タスクバーからワンクリックで起動できる「ウィジェット」が新たに追加されました。天気予報、ニュース、株価情報などを一画面で確認できます。Surfaceのタッチスクリーンを活用すれば、スマートフォンのように直感的に操作することが可能です。
ウィジェットは自分の好みにカスタマイズできるため、頻繁にチェックしたい情報だけを表示させることができます。Surface Go 3などの携帯性に優れたモデルでは、外出先でもすばやく情報を確認できる便利な機能です。
Microsoftチームの統合
Windows 11では、コミュニケーションツール「Microsoft Teams」が標準搭載されています。タスクバーにアイコンが表示され、ワンクリックでチャットを開始できます。
Surfaceデバイスにはカメラとマイクがすべてのモデルに標準搭載されているため、追加機器なしでビデオ会議に参加できます。特にSurface Pro 8以降のモデルは高画質カメラを搭載しており、テレワークやオンライン授業に適しています。
仮想デスクトップの機能強化
Windows 10から引き続き提供されている仮想デスクトップ機能が、Windows 11ではさらに使いやすくなりました。各デスクトップに異なる壁紙を設定できるようになり、用途に応じて作業環境を切り替えやすくなっています。
例えば、「仕事用」「プライベート用」「趣味用」など、用途別にデスクトップを分けることで、集中力を維持しやすくなります。Surface Laptop 4などのパワフルなモデルでは、複数のアプリを同時に開いていても、スムーズに仮想デスクトップを切り替えることができます。
タッチ操作の改善
Windows 11では、タッチ操作の精度と応答性が向上しています。特にSurfaceのタッチスクリーンとの相性が良く、指やSurface Penを使った操作がよりスムーズになりました。
Surface Go 3やSurface Pro 8などのタブレットモードで使用する機会の多いモデルでは、オンスクリーンキーボードのデザインも刷新され、使いやすくなっています。ジェスチャー操作も拡張され、3本指や4本指での操作にも対応しています。
Windows 11へのアップグレード方法
対応するSurfaceデバイスをWindows 11にアップグレードする方法を紹介します。
アップグレード前の準備
- 重要なデータのバックアップを取っておく
- 使用しているアプリケーションがWindows 11に対応しているか確認する
- デバイスのストレージに十分な空き容量があることを確認する(16GB以上推奨)
- バッテリーが十分に充電されていることを確認する、または電源に接続する
Windows Updateからのアップグレード
最も簡単な方法は、Windows Updateからアップグレードする方法です。
- 「設定」アプリを開く
- 「Windows Update」を選択
- 「更新プログラムのチェック」をクリック
- Windows 11へのアップグレードが表示されたら、「ダウンロードしてインストール」をクリック
- 画面の指示に従ってアップグレードを完了する
Microsoft公式サイトからのアップグレード
Windows Updateにアップグレードが表示されない場合は、Microsoft公式サイトから「Windows 11インストールアシスタント」をダウンロードする方法もあります。
- Microsoft公式サイトの「Windows 11のダウンロード」ページにアクセス
- 「Windows 11インストールアシスタント」項目の「今すぐダウンロード」をクリック
- ダウンロードしたプログラムを実行し、画面の指示に従ってアップグレードを完了する
Windows 11で快適に使うためのSurface活用テクニック
Windows 11とSurfaceの組み合わせを最大限に活用するためのテクニックを紹介します。
Surface Penを活用した手書き入力
Windows 11ではSurface Penの対応が強化され、より自然な描き心地で手書き入力ができるようになりました。特にSurface Pro 8以降とSurface Laptop Studioでは、Surface Slim Pen 2の触覚フィードバック機能に対応しており、紙に書いているような感覚でメモを取ることができます。
OneNoteなどのMicrosoft純正アプリでは、手書きメモを自動でテキスト変換する機能も強化されており、会議のメモや授業のノートとして活用できます。
タッチパッドのジェスチャーを活用
Surface LaptopやSurface Pro用のType Coverに搭載されたプレシジョンタッチパッドは、Windows 11の各種ジェスチャーに対応しています。
- 3本指で上にスワイプ:すべてのウィンドウを表示
- 3本指で左右にスワイプ:仮想デスクトップを切り替え
- 3本指で下にスワイプ:デスクトップを表示
- 4本指で左右にスワイプ:最近使ったアプリを切り替え
これらのジェスチャーを覚えることで、マウスを使わなくても効率的に操作できるようになります。
Surfaceの連続性機能を活用
Windows 11ではスマートフォンとの連携機能が強化されています。「スマートフォン連携」アプリを使えば、AndroidやiPhoneと連携して写真の転送やメッセージの送受信などができます。
Surfaceのカメラやマイクを活用して、Microsoft Teamsでのビデオ会議もスムーズに行えます。Windows 11では背景ぼかし機能などのエフェクトも強化されており、自宅からのリモートワークでもプロフェッショナルな印象を与えることができます。
まとめ
Windows 11とSurfaceの組み合わせは、生産性向上に大きく貢献します。刷新されたユーザーインターフェースや強化されたマルチタスク機能により、より直感的で効率的な操作が可能になりました。
特にタッチスクリーンとSurface Penを活用することで、従来のパソコンにはない柔軟な使い方ができることがSurfaceの大きな魅力です。Windows 11の新機能との相乗効果により、クリエイティブな作業や日常の業務がさらに快適になります。
2025年10月にはWindows 10のサポートが終了するため、対応するSurfaceデバイスをお持ちの方は、Windows 11へのアップグレードを検討するとよいでしょう。最新の機能とセキュリティ更新プログラムを利用することで、長くSurfaceデバイスを安心して使い続けることができます。
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