【Windows 11】Excel 2024の新機能と互換性

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Windows 11へのアップグレードやOffice(オフィス)ソフトの更新を検討しているユーザーにとって、Excel(エクセル)がWindows 11で問題なく動作するか、また新機能は何があるのかは重要な関心事です。
本記事では、Windows 11におけるExcelの互換性や最新版Excel 2024の新機能について解説します。

Windows 11とExcelの互換性

Windows 11は、Microsoft社の最新OSとして2021年10月に正式リリースされました。Windows 10からの大型アップデートとなるOSですが、Excelを含むOfficeアプリケーションとの互換性はどうなっているのでしょうか。

サポートされるExcelのバージョン

Windows 11で公式にサポートされているExcelのバージョンは以下の通りです:

  • Excel 2024(最新永続版)
  • Excel 2021(Office LTSC 2021含む)
  • Excel 2019(サポート期限:2025年10月14日)
  • Excel 2016(サポート期限:2025年10月14日)
  • Microsoft 365に含まれるExcel(常に最新版に更新)

一方で、Excel 2013以前のバージョンはWindows 11では公式にサポートされていません。もし古いバージョンのExcelを使用している場合は、Windows 11へアップグレードするタイミングで、Excel 2024やMicrosoft 365への移行を検討することをおすすめします。

互換モードでの動作

以前のバージョンのExcelで作成したファイル(.xls形式など)をExcel 2024で開くと、「互換モード」で開かれます。これにより、新しいバージョンのExcelでも古いファイル形式との互換性を維持しつつ作業できます。

互換モードでは、新しいExcelの一部機能が制限されますが、基本的な機能は問題なく使用できます。もし新機能をフル活用したい場合は、[ファイル]→[情報]→[変換]から、現在のファイル形式(.xlsx)に変換することで、Excel 2024のすべての機能を利用できるようになります。

Excel 2024の主な新機能

2024年に発売された最新版のExcel 2024では、多くの新機能や改善点が導入されました。Windows 11と組み合わせることで、より効率的なデータ分析や作業が可能になります。以下に主な新機能をご紹介します。

1. 動的配列を活用した動的グラフ作成

Excel 2024では、動的配列を参照したグラフ作成機能が強化されました。データの変更に応じてグラフが自動的に更新されるため、可変長のデータセットを視覚化する際に非常に便利です。特定の数のデータポイントに固定されず、配列が再計算されるとグラフも自動的に更新されるため、データ分析の効率が向上します。

2. 新しいテキストおよび配列関数

Excel 2024には、テキストと配列を操作するための14個の新しい関数が追加されました。これらの関数を使用することで、テキスト文字列の抽出や分割がより簡単になり、配列の結合、整形、サイズ変更、選択などの操作が効率的に行えるようになりました。

3. IMAGE関数の追加

Excel 2024では、新たに「IMAGE関数」が追加され、セル内に直接画像を挿入できるようになりました。URLやファイルパスを指定するだけで画像をセルに表示でき、データの視覚化が容易になりました。在庫リストや従業員情報など、画像とデータを組み合わせた情報管理が可能になります。

また、セル内の画像は以下のような操作が可能です:

  • 画像に代替テキストを追加
  • セル内の画像を移動・サイズ変更
  • 画像を含むデータの並べ替えやフィルタリング
  • Excelテーブル内での画像操作

4. LAMBDA関数

Excel 2024には、LAMBDA関数が追加されました。これにより、一般的に使用される数式の関数を自分で作成できるようになり、同じ数式を何度もコピー&ペーストする手間が省けます。実質的に、独自のカスタム関数をExcel関数ライブラリに追加できる機能です。

5. アクセシビリティリボンの追加

Excel 2024では、アクセシビリティブックを作成するために必要なツールが1か所にまとめられた「アクセシビリティリボン」が追加されました。このリボンでは、頻繁に発生するアクセシビリティの問題の修正方法がまとめられており、各問題の説明も表示されます。

6. パフォーマンスと安定性の向上

Excel 2024では、処理速度と安定性が向上し、独立した計算を持つ複数のブックを同時に開いた際に発生する遅延やハングアップが軽減されました。Windows 11の最適化と組み合わせることで、より快適なExcel環境を実現できます。

Excel 2024の購入とインストール

購入方法と価格

Excel 2024を入手する方法としては、大きく分けて2つの選択肢があります。

  1. Microsoft 365サブスクリプション:月額または年額の料金を支払い、常に最新のExcelを含むOfficeアプリを利用できるサービス。1TBのOneDriveストレージが付属し、複数のデバイスで利用可能。
  2. Excel 2024永続ライセンス:一度購入すれば、追加料金なしで永続的に使用できる買い切り型のライセンス。Windows 11/10およびmacOSに対応しており、通常は1〜2台のPCにインストール可能。

永続ライセンス版のExcel 2024単体の価格は、オンラインコード版で約20,000円前後が一般的です。セット販売されているOffice製品に含まれる場合もあります。

まとめ

Windows 11とExcel 2024の組み合わせにより、効率的なデータ処理や分析が可能になります。Excel 2024では、動的グラフ作成機能、新しいテキストおよび配列関数、IMAGE関数、LAMBDA関数などの革新的な機能が追加され、ユーザーエクスペリエンスが向上しています。

Windows 11へのアップグレードを検討している場合は、使用しているExcelのバージョンが公式にサポートされているかを確認し、必要に応じてExcel 2024やMicrosoft 365への移行を検討してみてください。
※Windows10の公式サポートは、2025年10月14日に終了しました。