ChatGPT（チャットジーピーティー）とは、OpenAIが開発した会話型のAIシステムです。対話形式でユーザーとやりとりすることができ、質問に答えたり、創造的なアイデアを提供したり、新しいことを学んだりすることができます。
今回は、このChatGPTの概要と特徴について紹介します。
ChatGPTの仕組み
ChatGPTは、GPT-3.5というテキストを生成する言語モデルから派生したモデルです。GPT-3.5は、2022年初頭にトレーニングが完了したGPT-3シリーズの一つで、Azure AIのスーパーコンピューティングインフラストラクチャでトレーニングされました。ChatGPTは、対話に最適化されるように、人間のフィードバックに基づく強化学習（RLHF）という方法で微調整されました。RLHFは、人間のデモンストレーションや好みの比較を使って、モデルの望ましい振る舞いに導く方法です。
ChatGPTの使い方
ChatGPTは、WebサイトやiOSアプリ、Androidアプリで利用できます。Webサイトでは、ChatGPTとテキストで対話することができます。また、ChatGPT Browse with Bingという機能を使って、Web検索を行うこともできます。iOSアプリやAndroidアプリでは、ChatGPTと音声で対話することができます。さらに、画像や動画を入力として使って、ChatGPTに見せたり、説明させたりすることもできます。
ChatGPTのプラン
ChatGPTには、無料プランと有料プランがあります。無料プランでは、GPT-3.5の一部の機能を制限された速度で利用できます。有料プランでは、ChatGPT PlusとChatGPT Enterpriseがあります。ChatGPT Plusでは、GPT-3.5の全機能を高速で利用できます。また、モデルセレクターという機能を使って、ChatGPTの性格やトーンを変えることができます。ChatGPT Enterpriseでは、ChatGPT Plusの機能に加えて、エンタープライズグレードのセキュリティやプライバシー、長い入力に対応した長いコンテキストウィンドウ、高度なデータ分析機能、カスタマイズオプションなどが利用できます。
また、Alpha GPT-4(ALL Tools)（GPT-4の全機能を切り替えずに使える）が無料プランでも使用できます（2023年11月7日現在）。
ChatGPTの注意点
ChatGPTは、時々正しくないか、意味のない回答を書くことがあります。これは、RLHFのトレーニング中に、正しい答えのソースがないことや、モデルが慎重になりすぎると正しい答えも拒否すること、教師ありトレーニングがモデルを誤らせることなどが原因です。また、ChatGPTは、入力の言い回しや同じプロンプトを何度も試すことに敏感です。例えば、ある質問の言い方では、モデルが答えを知らないと主張することがありますが、少し言い方を変えると、正しく答えることがあります。さらに、モデルは、しばしば冗長であり、自分がOpenAIによってトレーニングされた言語モデルであることを繰り返すなど、特定のフレーズを過剰に使うことがあります。これらの問題は、トレーニングデータのバイアスや過剰最適化の問題などが原因です。
ChatGPTの可能性
ChatGPTは、人間と自然に対話することができるAIシステムです。ChatGPTは、単に質問に答えるだけでなく、フォローアップの質問（質問した回答に対して、さらに質問すること）に対応したり、自分の間違いを認めたり、正しくない前提に異議を唱えたり、不適切な要求を拒否したりすることができます。ChatGPTは、インスタントアンサー（ちょっとした調べごと。為替、日付、時刻など）、クリエイティブインスピレーション（創造的なひらめき）、ライフロングラーニング（生涯学習）など、さまざまな用途に活用できます。ChatGPTは、まだ研究段階のモデルですが、ユーザーのフィードバックや学習によって、さらに強力で使いやすいAIシステムになることを目指しています。ぜひ、chat.openai.comでChatGPTを試してみてください。.