【Windows 11】通知内容を選ぶ方法と効率的な管理テクニック

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今回は、Windows 11で通知の内容を選ぶ方法について、Windows 11の通知設定を細かくカスタマイズして、作業効率を向上させるための具体的な手順を解説します。

Windows 11の通知機能とは

Windows 11では、システムやアプリからのお知らせが画面右下にカード状に表示される「通知機能」が搭載されています。これらの通知は、タスクバー右端の「日付・時刻」をクリックすると開く「通知センター」でまとめて確認することができます。

通知には主に次のような種類があります:

  • システム通知(Windowsの更新情報など)
  • アプリからの通知(メール、SNS、予定リマインダーなど)
  • ブラウザからの通知(ウェブサイトからのプッシュ通知)
  • セキュリティ関連の通知(ウイルス対策ソフトの警告など)

これらの通知は基本的に便利なものですが、数が多すぎたり重要でないものが頻繁に表示されたりすると、作業の中断や集中力の低下を招くことがあります。そこで、通知される内容をニーズに合わせて選択・管理することが重要になります。

通知設定の基本:全体のオン/オフ設定

まずは、通知機能全体の設定方法を確認しましょう。Windows 11では、通知機能を簡単にオン/オフできます。

通知設定画面へのアクセス方法

  1. 「スタート」ボタンをクリックし、「設定」を選択します。
  2. 左側のメニューから「システム」をクリックします。
  3. 右側のパネルから「通知」を選択します。

また、タスクバーの日付・時刻部分を右クリックして「通知設定」を選択する方法もあります。これにより、通知設定画面に直接アクセスできます。

全体の通知設定

通知設定画面の一番上にある「通知」スイッチで、すべての通知を一括でオン/オフできます。会議中や集中作業時など、一時的にすべての通知を無効にしたい場合に便利です。

また、通知に関する全般的な設定として、以下のオプション等があります:

  • 「通知時にサウンドを再生する」:通知が届いたときの音を一括で設定
  • 「ロック画面に通知を表示する」:PC画面がロックされているときの通知表示

アプリごとに通知内容を選ぶ方法

Windows 11では、アプリごとに通知内容を細かく設定することができます。通知設定画面の「アプリやその他の送信者からの通知」セクションには、通知を送信できるアプリの一覧が表示されます。

特定アプリの通知をオン/オフする

各アプリの横にあるスイッチをクリックすると、そのアプリからの通知のオン/オフを切り替えられます。例えば、SNSアプリの通知を無効にしつつ、メールアプリの通知は有効にするといった設定が可能です。

アプリごとの詳細設定

アプリごとに細かい設定を行いたい場合は、アプリ名をクリックして詳細設定画面を開きます。ここでは、以下のような設定が可能です:

  • 「通知バナーを表示」:画面右下にポップアップ表示するかどうか
  • 「通知センターに通知を表示する」:通知センターに残すかどうか
  • 「通知が届いたら音を鳴らす」:このアプリの通知時に音を鳴らすかどうか
  • 「通知センターの通知の優先度」:通知センターでの表示順(最上位、高、標準)

これらの設定を組み合わせることで、例えば「Chromeは通知音なしでバナー表示のみ」「LINEは音付きで優先度最上位」といった、きめ細かい通知管理が可能になります。

通知内容のフィルタリング:優先度による選別

Windows 11では、通知の内容をその重要度に応じて整理することができます。通知を3つのレベルに分類すると管理しやすくなります。

レベル1:緊急(即時確認が必要)

重要な連絡や緊急の警告など、すぐに確認すべき通知は、バナー表示と通知音の両方を有効にしておきましょう。例えば:

  • ビジネスチャットの重要メッセージ
  • カレンダーの会議リマインダー
  • セキュリティ警告

レベル2:重要(後で確認可能)

確認は必要・即時性はそれほど高くないといったものは、通知音をオフにしてバナー表示だけにするか、通知センターにのみ表示されるよう設定しましょう。例えば:

  • メールの新着通知
  • プロジェクト管理ツールの更新
  • システムの更新情報

レベル3:不要(通知自体が不要)

作業の中断を招くだけで重要性の低い通知は、完全にオフにすることをおすすめします。例えば:

  • SNSの「いいね」通知
  • ゲームアプリからの通知
  • マーケティング関連の通知

この「トリアージ(優先順位付け)」により、本当に必要な通知だけが届くようになり、集中力を維持しやすくなります。

「応答不可」(旧:集中モード)を活用した通知管理

Windows 11には、通知を一時的に制限する「応答不可」(以前の「集中モード」)という便利な機能があります。応答不可モードは通知センター上部から直接設定できるほか、「設定」→「システム」→「通知」からより詳細な設定が可能です。

応答不可モードの3つの状態

  • オフ:すべての通知が通常通り表示されます
  • 優先度のみ:あらかじめ設定した優先アプリからの通知のみ表示されます
  • アラームのみ:アラームアプリからの通知以外はすべて非表示になります

優先通知の設定方法

「優先度のみ」モードで表示したいアプリや連絡先を設定するには:

  1. 「設定」→「システム」→「通知」を開きます
  2. 「優先通知を設定する」をクリックします
  3. 「アプリの追加」から、常に通知を表示したいアプリを選択します

自動切り替えのスケジュール設定

応答不可モードを特定の時間帯や状況で自動的にオンにするよう設定することもできます:

  1. 「設定」→「システム」→「通知」を開きます
  2. 「応答不可を自動的にオンにする」をクリックします
  3. 以下のような条件を設定できます:
  • 時間帯(例:仕事時間中や就寝時間)
  • ディスプレイを複製するとき(優先度通知バナーも非表示)
  • ゲームプレイしているとき
  • 全画面表示アプリ使用中

これにより、作業(プレゼンテーション中など)やプライベートの状況に応じて、自動的に適切な通知管理が行われるようになります。

ブラウザ通知の管理

Windows 11での通知管理を考える上で見落とせないのが、ブラウザからのプッシュ通知です。これらはブラウザ自体の設定で管理する必要があります。

Microsoft Edgeの通知設定

  1. Edgeを開き、右上の「…」メニューをクリックします
  2. 「設定」を選択します
  3. 「プライバシー、検索、サービス」をクリックします
  4. 「サイトのアクセス許可」をクリックします
  5. 「すべてのアクセス許可」をクリックします
  6. 「通知」をクリックします
  7. 「通知の送信は許可されていません」や「通知の送信が許可されています」のサイトを管理できます

Google Chromeの通知設定

  1. Chromeを開き、右上の「︙」メニューをクリックします
  2. 「設定」を選択します
  3. 「プライバシーとセキュリティ」をクリックします
  4. 「サイトの設定」→「通知」をクリックします
  5. 「通知の送信を許可しないサイト」や「通知の送信を許可するサイト」を管理できます

ブラウザ通知も適切に管理することで、本当に必要な情報だけを受け取れるようになります。

通知サウンドのカスタマイズ

通知サウンドをカスタマイズすることで、音だけで通知の種類や重要度を判断できるようになります。

通知音の変更方法

  1. 「スタート」→「設定」→「システム」→「サウンド」を開きます
  2. 「サウンドの詳細設定」をクリックします
  3. 「サウンド」画面が開くので、「サウンド」タブで「プログラム イベント」から「通知」を選択します
  4. 下部のプルダウンメニューから好みのサウンドを選択します
  5. 「テスト」ボタンで音を確認し、「OK」で設定を保存します

通知設定を最適化するためのヒント

Windows 11の通知を効率的に管理するためのヒントをいくつか紹介します。

定期的な見直し

新しいアプリをインストールするたびに通知設定が追加されるため、定期的に通知設定を見直すことをおすすめします。月に一度程度、不要な通知がないかチェックしましょう。

タイプ別の通知管理

通知を「仕事用」「プライベート用」「緊急用」などに分類し、それぞれ異なる設定(サウンドあり/なし、バナー表示あり/なし)にすることで、通知の性質を一目で判断できるようになります。

通知ショートカットの活用

Windows 11では、「Win + N」キーを押すと通知センターが開きます。このショートカットを覚えておくと、通知をすばやく確認できます。

通知のクリア方法

通知センターに溜まった通知は、以下の方法でクリアできます:

  • 個別の通知を消すには、通知の右上にある「×」ボタンをクリック
  • すべての通知をクリアするには、通知センター上部の「すべてクリア」ボタンをクリック

まとめ

Windows 11の通知設定を適切にカスタマイズすることで、不要な中断を減らしつつ、重要な情報を見逃さない環境を作ることができます。アプリごとに通知内容を選び、応答不可モードを活用し、通知の優先度を整理することで、より効率的なPC環境を実現できます。