今回は、Windows 11のフォトアプリで写真をトリミング・編集する方法を紹介します。別の画像編集ソフトを用意しなくても、標準のフォトアプリだけで、不要な部分の切り取り、傾きの補正、明るさや色の調整、フィルターの適用、書き込みまで行えます。SNSへの投稿や資料用の画像づくりに役立つコツもあわせて解説します。
フォトアプリで写真の編集画面を開く
まずは、編集したい写真をフォトアプリで開き、編集画面に切り替えます。
- タスクバーの検索ボックスに「フォト」と入力し、一覧から「フォト」を選ぶ
- 編集したい写真を選んで開く
- 画面上部の「画像の編集」を選択する
写真を開いた状態でCtrl+Eキーを押すと、すぐに編集画面へ切り替わります。エクスプローラーで画像ファイルをダブルクリックしてフォトアプリで開いた場合も、同じ操作で編集を始められます。
編集画面の上部には、トリミング、調整、フィルター、マークアップなどの機能が並んでいます。使いたい機能を選び、画面右側のパネルで細かく設定していく流れです。
トリミングで不要な部分を切り取る
写真の端に写り込んだ余計なものを取り除いたり、被写体を大きく見せたりしたいときは、トリミング機能を使います。
- 編集画面で「トリミング」を選ぶ
- 写真の四隅や辺に表示される枠をドラッグして、残したい範囲を決める
- 範囲が決まったら保存する
縦横比のプリセットを活用する
トリミングでは、自由に範囲を決めるだけでなく、あらかじめ用意された縦横比を選んで切り取ることもできます。
- 正方形(1:1):SNSのアイコンや一覧表示用の画像に向いている
- 横長の比率:プレゼン資料やブログのアイキャッチ画像に使いやすい
- 縦長の比率:スマートフォンの壁紙や縦型の投稿に合わせやすい
使う場所が決まっている画像は、先に縦横比を選んでから枠の位置を調整すると、何度もやり直す手間が減ります。
回転・反転で向きと傾きを整える
トリミングの画面では、写真の向きも変更できます。
- 時計回り・反時計回りに90度ずつ回転する
- 左右反転、上下反転をする
- スライダーを動かして、細かい角度で自由に回転する
風景写真で水平線がわずかに傾いている場合は、スライダーで少しずつ角度を調整すると自然な仕上がりになります。回転させると写真の四隅に余白が生じないよう表示範囲が調整されるため、傾きを直してから最後にトリミング範囲を整える順番にすると、構図を決めやすくなります。
調整で明るさや色合いを整える
暗く写ってしまった写真や、色味が気になる写真は「調整」で補正します。右側のパネルに並ぶ光や色に関するスライダーを動かして、写真の雰囲気を整えていきます。
調整をうまく進めるコツ
- スペースキーを押し続けると、編集前の元の写真を表示できる。キーを離すと編集後の状態に戻るため、変化を比べながら調整できる
- スライダーは一度に大きく動かすより、少しずつ動かして確認するほうが自然な仕上がりになりやすい
- まず明るさ(露出)を整えてから色合いを調整すると、全体のバランスを取りやすい
- 室内の照明で黄色っぽくなった写真は、色温度に関する項目を調整すると見た目が落ち着くことがある
フィルターで雰囲気を手軽に変える
写真の印象をまとめて変えたいときは「フィルター」が便利です。右側のパネルに表示される複数のフィルターから1つを選ぶだけで、色調や雰囲気が切り替わります。
- モノクロ系のフィルターは、被写体の形や光の陰影を強調したいときに向いている
- 暖かみのある色調のフィルターは、料理や人物の写真をやわらかい印象にしたいときに合わせやすい
- 適用をやめたい場合は「元の写真」に相当する項目を選べば、フィルターなしの状態に戻せる
フィルターでもスペースキーを押し続けて元の写真と比べられるため、複数のフィルターを試して比較してから決めると、イメージに近いものを選びやすくなります。
マークアップで書き込みや印を加える
写真に手書きの文字や矢印を加えたいときは「マークアップ」を使います。操作説明用のスクリーンショットに印を付けたり、写真にひとことメモを添えたりするときに便利です。
- マークアップのツールバーから、ペンまたは蛍光ペンを選ぶ
- 線の種類(普通の線、片方向の矢印、両方向の矢印)と、色・太さを選ぶ
- 写真の上に直接描く
描き損じた部分は消しゴムツールで部分的に消せます。すべて消したい場合は、消しゴムの近くにある「すべてのマークアップをクリア」を選びます。
矢印付きの線は、画面のどこを操作すればよいかを示す説明画像を作るときに重宝します。目立たせたい部分は蛍光ペンで囲むと、文字を隠さずに強調できます。
AIを使った編集機能
新しいバージョンのフォトアプリには、AIを利用した編集機能も用意されています。利用できる機能は、アプリのバージョンや環境によって異なります。
- 生成消去:ブラシでなぞった部分を消し、周囲に合わせて自然に埋める機能。写真に写り込んだ小さなごみや不要な物を目立たなくしたいときに使える
- 背景:被写体と背景を自動で分け、背景をぼかす、削除する、単色に置き換えるといった処理ができる
これらの処理はデバイス上で行われると説明されています。AIによる補完のため、仕上がりが期待どおりにならない場合もあります。ブラシのサイズを対象に合わせて小さめに調整し、少しずつ範囲を指定すると、自然な結果を得やすくなります。
編集した写真を保存するときのポイント
編集が終わったら保存します。保存の際は、元の写真を残すかどうかを意識しておくことが大切です。
- コピーとして保存:元の写真はそのまま残し、編集後の写真を別ファイルとして保存する
- 上書き保存:元の写真を編集後の内容に置き換える
思い出の写真や仕事で使う大切な画像は、「コピーとして保存」を選ぶ習慣をつけておくと、あとから元の状態に戻したくなったときにも困りません。保存前であれば、画面左上の「リセット」を選ぶことで、適用した編集をすべて取り消せます。
知っておくと便利な小技
- 編集途中で迷ったら、スペースキー長押しで元の写真と比べてから判断する
- 同じ写真から縦長版と横長版を作りたい場合は、1つ目を「コピーとして保存」したあと、元の写真を開き直して別の比率でトリミングする
- 動画もフォトアプリで開けば、開始位置と終了位置を指定して不要な部分をカットできる。より本格的な動画編集にはClipchampを使う
まとめ
Windows 11のフォトアプリを使えば、写真の編集を追加のソフトなしで手軽に行えます。
- 写真を開いてCtrl+Eで編集画面に切り替える
- トリミングでは縦横比のプリセットや回転・反転を使って構図を整える
- 調整とフィルターで明るさや雰囲気を変え、スペースキー長押しで元の写真と比較する
- マークアップで矢印や手書きの印を加え、説明用の画像を作る
- 保存時は「コピーとして保存」で元の写真を残しておく
ちょっとした写真の手直しなら、フォトアプリだけで十分に対応できます。普段撮りためている写真や業務で使う画像の仕上げに、今回紹介した機能を役立ててみてください。