今回は、Windows 11の「ディスクの管理」を使って、パソコンのドライブやパーティションの状態を確認する方法と、ボリュームの拡張・縮小、新しいディスクの初期化といった基本操作のコツを紹介します。
ディスクの管理とは
ディスクの管理は、Windows 11に標準で用意されているストレージ管理ツールです。エクスプローラーでは「Cドライブ」「Dドライブ」といったドライブ単位でしか見えませんが、ディスクの管理を開くと、1台のSSDやHDDがどのようなパーティションに分かれているのかを図で確認できます。
ディスクの管理でできる主な作業は次のとおりです。
- 各ディスクとパーティションの容量や使用状況を表示する
- 新しく取り付けたディスクを初期化する
- ボリュームを、直後にある未割り当て領域へ拡張する
- ボリュームを縮小(圧縮)して空き領域を作る
- ドライブ文字を変更する、または新しく割り当てる
一方で、空き容量の確保やドライブの最適化、複数ドライブをまとめる記憶域スペースなどは別のツールで行います。ディスクの管理は「パーティションの構成を見る・変える」ためのツールと考えると整理しやすくなります。
ディスクの管理を開く方法
スタートボタンの右クリックから開く
もっとも手軽なのは、スタートボタンから開く方法です。
- タスクバーのスタートボタンを右クリック(タッチ操作の場合は長押し)します。
- 表示されたメニューから[ディスクの管理]を選びます。
diskmgmt.mscから管理者として開く
上記の方法で開けない場合や、確実に管理者権限で操作したい場合は、検索から起動します。
- タスクバーの検索ボックスに「diskmgmt.msc」と入力します。
- 検索結果を右クリックし、[管理者として実行]を選びます。
ボリュームの拡張や縮小、初期化といった変更操作には管理者権限が必要です。操作メニューがグレーアウトしているときは、まず管理者として開き直しているかを確認すると原因を切り分けやすくなります。
パーティションの状態を確認するポイント
ディスクの管理を開くと、上半分にボリュームの一覧、下半分にディスクごとの帯状の図が表示されます。下半分の図を見ると、1台のディスクの中でどのパーティションがどの順番で並んでいるかが分かります。
見慣れないパーティションは触らない
Cドライブ以外に、ドライブ文字のない小さなパーティションがいくつか並んでいることがあります。これらはEFIシステムパーティションや回復パーティションで、Windowsの起動や回復に使われる大切な領域です。
ディスクの管理では「100%空き」と表示される場合がありますが、実際には必要なファイルが入っています。空いているように見えても、削除や変更はしないのが安全です。
「未割り当て」の黒いバーに注目する
どのパーティションにも使われていない領域は、[未割り当て]というラベルの付いた黒いバーで表示されます。ここが、新しいボリュームを作ったり既存のボリュームを広げたりするための材料になります。
ディスクの状態表示もチェックする
ディスクの左側には状態が表示されます。[オフライン]になっているディスクは、右クリックして[オンライン]を選ぶと使える状態に戻せます。[読み取れません]と表示される場合は、ディスクの再スキャンやパソコンの再起動で状態が変わるか確かめます。外付けドライブがエクスプローラーに出てこないときは、まずディスクの管理でディスク自体が認識されているかを見ると、原因がケーブルや接続にあるのか、パーティションにあるのかを見分けやすくなります。
ボリュームを縮小して空き領域を作る
Cドライブの容量に余裕があり、データ用のパーティションを別に作りたいときは、ボリュームの縮小(圧縮)が使えます。対象はNTFSなどでフォーマットされたパーティションで、通常のファイルは自動的に再配置されるため、再フォーマットは必要ありません。
- ディスクの管理で、縮小したいボリュームを右クリックします。
- [ボリュームの縮小]を選びます。
- 縮小する容量(MB単位)を指定し、画面の指示に従って実行します。
思ったほど縮小できないときのコツ
ページングファイルやシャドウコピーの保存領域など、移動できないファイルがある位置より先は縮小できません。そのため、空き容量があるのに指定できる縮小サイズが小さいことがあります。
- アプリケーションログでイベントID 259を確認すると、どのファイルが妨げになっているかの手がかりが得られます。
- ページングファイルを一時的に別ドライブへ移す、古い復元ポイントを削除するといった方法で、縮小できる範囲が広がる場合があります。作業後はページングファイルの設定を元に戻しておきます。
ボリュームを拡張して容量を増やす
未割り当て領域があれば、既存のボリュームに容量を足すことができます。
- 拡張したいボリュームを右クリックし、[ボリュームの拡張]を選びます。
- ウィザードが開いたら[次へ]を選びます。
- [ディスクの選択]で追加する容量を指定します。既定では使える空き領域がすべて指定されます。
- [次へ]、[完了]の順に選びます。
[ボリュームの拡張]が選べないときの確認項目
メニューがグレーアウトしている場合は、次の条件を満たしているか確認します。
- 未割り当て領域が、拡張したいボリュームの直後(図の右隣)にあるか。間に別のパーティションがあると拡張できません。回復パーティションがCドライブの後ろにある構成では、この理由で拡張できないことがよくあります。
- 未割り当て領域が同じディスク上にあるか。別のディスクの空きを使って広げることはできません。
- ボリュームがNTFSまたはReFSでフォーマットされているか。FAT32などは拡張の対象外です。
- 2TBを超えるディスクの場合、GPT形式になっているか。
- ディスクの管理を管理者として実行しているか。
条件が合わないときは、無理に拡張しようとせず、未割り当て領域に新しいボリュームを作って別ドライブとして使う方法も選択肢になります。
新しいディスクを初期化して使えるようにする
増設したSSDやHDDがエクスプローラーに表示されない場合は、まだ初期化されていない可能性があります。
- ディスクの管理を管理者として開きます。
- ディスクが[オフライン]なら、右クリックして[オンライン]を選びます。
- ディスクを右クリックし、[ディスクの初期化]を選びます。
- 対象のディスクが正しいことを確認し、パーティションのスタイルを選んで[OK]を選びます。
- 未割り当て領域を右クリックし、[新しいシンプルボリューム]を選びます。
- サイズ、ドライブ文字、ファイルシステム(通常はNTFS)を指定し、[完了]を選びます。
GPTとMBRの選び方
既定はGPT(GUIDパーティションテーブル)で、現在のパソコンの内蔵SSDやHDDにはほとんどの場合これが適しています。2TBを超える容量にも対応しています。MBRは古い形式で、古いパソコンやメモリカードなどで使われます。迷ったときは既定のGPTのままで問題ありません。
なお、初期化するとディスク上のデータはすべて消去されます。中古のディスクや以前使っていたディスクをつなぐときは、初期化の前に中身を確認しておきます。
操作前に準備しておきたいこと
パーティションの変更は、操作を誤るとデータを失うおそれがあります。作業の前に次の準備をしておくと安心です。
- 大切なファイルを外付けドライブやクラウドにバックアップしておく
- デバイスの暗号化やBitLockerを使っている場合は、回復キーを控えておく
- 操作するディスクとボリュームを、容量やドライブ文字で再確認する
- ノートパソコンは電源アダプターにつないだ状態で作業する
まとめ
Windows 11のディスクの管理を使うと、パーティションの構成を図で確認でき、ボリュームの縮小・拡張や新しいディスクの初期化、ドライブ文字の変更まで行えます。EFIシステムパーティションや回復パーティションには手を加えないこと、拡張には「直後に未割り当て領域があること」が必要なこと、初期化でデータが消えることの3点を押さえておけば、落ち着いて作業できます。まずはスタートボタンの右クリックからディスクの管理を開き、自分のパソコンのディスク構成を確認するところから始めてみてください。