今回は、Windows 11ユーザーでMicrosoft Edgeのメモリ使用量が多すぎる問題について解説し、その対策方法を紹介します。
最新のEdgeブラウザは高機能である一方で、メモリを大量に消費する傾向があります。
この記事では、なぜEdgeがメモリを使いすぎるのか、どのようにしてメモリ使用量を抑えることができるのかを見ていきます。
Microsoft Edgeのメモリ消費問題:原因と診断方法
Microsoft Edgeは、迅速かつ安全なブラウジング体験を提供するよう設計されていますが、その代償としてメモリを大量に消費することがあります。主な原因として以下が挙げられます:
- 多数のタブやウィンドウの同時開放
- 拡張機能の過剰な利用
- バックグラウンドでの常時稼働
- ウェブサイトのキャッシュと一時ファイルの蓄積
- 高度な機能(例:スリープタブ)の動作
Edgeのメモリ使用量を正確に把握することは、問題解決の第一歩となります。Windows 11では、以下の方法でEdgeのメモリ消費状況を詳細に確認できます:
タスクマネージャーとブラウザータスクマネージャーの活用
1. タスクマネージャーを起動し、「プロセス」タブでMicrosoft Edge関連のプロセスを確認します。複数のプロセスが表示される可能性があるため、総合的なメモリ使用量を算出する必要があります。
2. Edgeブラウザー内で「Shift + Esc」キーを押すか、メニューから「その他のツール」>「ブラウザータスクマネージャー」を選択します。ここでは、各タブや拡張機能ごとのメモリ使用量を詳細に分析できます。
Microsoft Edgeのメモリ最適化:効果的な対策と新機能の活用
Edgeのメモリ使用量が過剰だと感じた場合、以下の方法で効果的に削減することができます:
基本的な最適化テクニック
- 不要なタブを閉じる:開いているタブ数を減らすことで、メモリ使用量を抑制できます。
- 拡張機能を整理する:使用頻度の低い拡張機能を無効化またはアンインストールし、必要最小限の拡張機能のみを維持します。
- スリープタブ機能を活用する:Edgeの「スリープタブ」機能を有効にすると、一定時間使用していないタブを自動的にスリープ状態にし、メモリ消費を抑えられます。
- 効率モードを使用する:「効率モード」を有効にすることで、バックグラウンドタブのリソース使用を制限し、全体的なメモリ消費を抑制できます。
- キャッシュと閲覧データを定期的にクリアする:ブラウザーのキャッシュと閲覧履歴を定期的に削除することで、不要なデータによるメモリ消費を防止できます。
最新機能:メモリ使用量の制限設定
Microsoft Edgeの最新版(Edge 125以降)では、ブラウザーが使用できるメモリ量に上限を設定できる機能が導入されました。この機能を活用することで、特にゲームプレイ時などにシステム全体のパフォーマンスを向上させることが可能です。
メモリ使用量制限の設定方法:
- Edgeの設定ページ(edge://settings/system)にアクセス
- 「システムとパフォーマンス」セクション内の「パフォーマンスの管理」を探す
- 「リソースの制御」オプションを有効化
- スライダーを使用して、Edgeが使用可能なメモリ量を1GB単位で調整
注意点:メモリ使用量を過度に制限すると、一部のウェブサイトでパフォーマンスやユーザビリティに悪影響を及ぼす可能性があります。個人の使用状況に応じて適切な値を設定することが重要です。
バックグラウンド動作の制御とまとめ
Windows 11の最新アップデート以降、Edgeがバックグラウンドで常時動作し、メモリを継続的に消費する仕様になった可能性があります。これを制御するには以下の方法を試してみることをお勧めします:
バックグラウンド動作の最適化
- スタートアップブーストを無効化:Edgeの設定から「システムとパフォーマンス」>「スタートアップブースト」を無効にします。ただし、これだけでは完全に停止できない場合があります。
- タスクスケジューラーでの自動起動を無効化:Windowsのタスクスケジューラーを開き、Microsoft > Edgeに関連するタスクを特定し、それらを無効にします。
- グループポリシーを使用(Pro版以上):グループポリシーエディターを活用して、Edgeのバックグラウンド動作を制限するポリシーを設定します。
まとめ
Windows 11環境でのMicrosoft Edgeのメモリ使用量問題は、多くのユーザーにとって悩みの種となっています。しかし、適切な設定と管理を行うことで、この問題を改善することができます。
本記事で紹介した方法を実践することで、Edgeのメモリ使用量を削減し、システム全体のパフォーマンスを向上させることができます。特に、新しく導入されたメモリ使用量制限機能により、ユーザーがより細かくブラウザーのリソース使用を管理できるようになりました。
ただし、メモリ使用量を過度に制限すると、ブラウジング体験に悪影響を及ぼす可能性があります。自分の使用状況や環境に合わせて最適な設定を見つけることが重要です。定期的にブラウザーの状態を確認し、必要に応じて設定を調整することで、快適なブラウジング環境を維持できます。