今回は、Windows 11を使用中に「画面が真っ暗なのに電源がついている」という問題に遭遇したときの原因と対処法を紹介します。
画面が真っ暗になる主な原因と基本的な確認事項
Windows 11で画面が真っ暗になる原因には、システムファイルの破損、ドライバーの不具合、ハードウェアの故障、電源設定の問題、ウイルス感染などが考えられます。これらの原因に応じて、適切な対処法が異なりますが、まずは基本的な確認から始めましょう。
1. 電源関連の確認とディスプレイの状態チェック
最初に、電源ケーブルやACアダプタが正しく接続されているか確認しましょう。接続が緩んでいる場合は、しっかりと差し込み直してください。また、別のコンセントで試してみるのも有効です。次に、ノートパソコンの場合は、外部ディスプレイを接続して、画面が表示されるか確認します。外部ディスプレイで画面が表示される場合、ノートパソコンの内蔵ディスプレイに問題がある可能性が高いです。
2. キーボード操作による簡易チェック
画面が単に暗くなっているだけかもしれません。キーボードの輝度調整キーを押して、画面の明るさを上げてみてください。また、Windows + Ctrl + Shift + Bキーを同時に押すと、グラフィックドライバーがリセットされる場合があります。この操作で画面が復帰することもあります。
システムとハードウェアの対処法:電源オプションからメモリチェックまで
1. 電源オプションの確認とセーフモードでの起動
Windows 11の電源オプションが適切に設定されているか確認することが重要です。以下の手順で確認と調整を行いましょう:
- スタートメニューから「設定」を開く
- 「システム」→「電源とバッテリー」を選択
- 「画面とスリープ」の設定を確認し、必要に応じて調整する
問題が解決しない場合は、セーフモードでの起動を試みましょう。セーフモードは、最小限の機能でシステムを起動するモードで、問題の原因特定に役立ちます:
- Shiftキーを押しながらパソコンを再起動
- 「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」を選択
- 「再起動」をクリックし、F4キーを押してセーフモードで起動
2. システムファイルの修復とハードウェアチェック
システムファイルの破損が原因の場合、以下のコマンドを実行することで修復できる可能性があります:
- コマンドプロンプトを管理者権限で開く
- sfc /scannowコマンドを実行
- 完了後、DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealthコマンドを実行
ハードウェア面では、特にノートパソコンの場合、バッテリーに問題がある可能性があります。以下の手順を試してみてください:
- バッテリーを取り外し、ACアダプタのみで起動してみる
- バッテリーを再度装着し、正しく認識されているか確認する
また、メモリに問題がある場合も画面が表示されない原因となることがあります。以下の手順でメモリをチェックしましょう:
- パソコンの電源を切り、メモリを取り外す
- 一つずつメモリを装着し、起動を試みる
- 問題のあるメモリが特定できた場合は交換を検討する
ドライバーとその他の対処法:更新からシステム復元まで
1. グラフィックドライバーの更新とロールバック
グラフィックドライバーの問題が原因の場合があります。以下の手順でドライバーを更新してみましょう:
- 「コントロールパネル」-「デバイスとプリンター」-「デバイスマネージャー」を開く
- 「ディスプレイアダプター」を展開
- グラフィックカードを右クリックし、「ドライバーの更新」を選択
最近ドライバーを更新した後に問題が発生した場合は、以前のバージョンに戻すことで解決できる可能性があります:
- デバイスマネージャーでグラフィックカードを右クリック
- 「プロパティ」を選択
- 「ドライバー」タブで「ドライバーを元に戻す」をクリック
2. ウイルススキャンとシステムの復元
ウイルス感染が原因の可能性も考えられます。信頼できるアンチウイルスソフトでスキャンを実行しましょう。Windows 11に搭載されているWindows Defenderを使用するか、サードパーティのアンチウイルスソフトを利用して、徹底的なスキャンを行ってください。
また、問題が発生する前の状態に戻すことで解決できる場合もあります。システムの復元を試みましょう:
- 「スタート」メニューから「システムの復元」を検索
- 「システムの復元」を選択し、画面の指示に従う
- 問題発生前の復元ポイントを選択して復元を実行
上記の方法でも解決しない場合、最終手段としてWindows 11の再インストールを検討する必要があるかもしれません。ただし、この方法はデータが失われる可能性があるため、重要なデータのバックアップを必ず行ってから実施してください。
まとめ
Windows 11で画面が真っ暗なのに電源がついている問題は、様々な要因が絡み合っている可能性があります。
基本的な確認事項から始め、システム関連、ハードウェア関連、ドライバー関連の対処法を順番に試してみましょう。
それでも解決しない場合は、ウイルススキャンやシステムの復元、最終手段としてWindows 11の再インストールを検討してみてください。