今回は、Windows 11で発生する「勝手に再起動する問題」の原因と対処法を紹介します。
Windows 11を使用していると、作業中に突然パソコンが再起動してしまい、データが失われたり作業が中断されたりすることがあります。
このような問題は、Windows Updateの自動更新設定や電源設定、ドライバーの問題など様々な原因で発生します。
本記事では、Windows 11が勝手に再起動する主な原因と、それぞれの対処法について解説します。
Windows 11が勝手に再起動する主な原因
Windows 11が勝手に再起動する問題には、いくつかの代表的な原因が考えられます。主な原因を理解することで、適切な対処法を選択できるようになります。
Windows Updateの自動インストール
最も一般的な原因の一つは、Windows Updateによる自動更新です。Windows 11はセキュリティを強化するため、重要な更新プログラムが利用可能になると、自動的にダウンロードしてインストールするよう設定されています。この更新プログラムのインストール完了後に、システムの再起動が必要になることがあります。
電源設定の問題
パソコンの電源設定が、一定時間後に自動的にスリープやシャットダウン、再起動するように構成されていると、意図しないタイミングで再起動が発生することがあります。特に、省電力設定が過度に設定されている場合に起こりやすい問題です。
ハードウェアやドライバーの問題
ハードウェアの過熱や互換性の問題、古いドライバーの使用などにより、システムが不安定になり予期せぬ再起動が発生することがあります。特に、グラフィックカードドライバーやCPUドライバーの問題は、システムの不安定さにつながりやすいです。
マルウェアやウイルスの感染
マルウェアやウイルスに感染すると、パソコンが正常に動作せず、勝手に再起動することがあります。悪意のあるプログラムがシステムリソースを大量に消費したり、重要なシステムファイルを破損させたりすることで、不安定な状態になるためです。
Windows Updateの設定を変更して対処する方法
Windows 11の勝手な再起動の多くは、Windows Updateの設定が原因です。以下の手順で設定を変更することで、この問題を解決できる場合があります。
アクティブ時間の設定を変更する
Windows Updateの設定を変更して、再起動のタイミングをコントロールできるようにしましょう。
- 設定アプリを開きます。スタートメニューから歯車アイコンをクリックするか、Windows + I キーを押します。
- 左側のメニューからWindows Updateを選択します。
- 詳細オプションをクリックします。
- アクティブ時間をクリックします。
- 「アクティブ時間を調整する」で自動的に確認するをクリックし、手動を選択します。
- 開始時刻と終了時刻を設定します。これにより、指定した時間帯での自動再起動を防止できます。
更新プログラムの自動インストールを一時的に停止する
重要な作業がある場合は、一時的に更新プログラムの自動インストールを停止することも可能です。
- 設定アプリのWindows Update画面で、一時停止ボタンをクリックします。
- 更新プログラムのインストールが1週間停止されます。
- セキュリティ上のリスクが高まるため、必要な作業が終わったら必ず更新を再開することをお勧めします。
電源設定の最適化による対処法
電源設定の問題で勝手に再起動する場合は、以下の手順で設定を確認・変更しましょう。
- 設定アプリを開き、システムを選択します。
- 電源とバッテリー(またはノートPCの場合は電源)を選択します。
- 電源モードで、パフォーマンス重視の設定を選択します。
- 画面とスリープの設定で、画面オフやスリープまでの時間を長く設定します。
- 電源の追加設定をクリックします。
- 開いたコントロールパネルの画面で、使用中の電源プランのプラン設定の変更をクリックします。
- 詳細な電源設定の変更をクリックします。
- スリープカテゴリを展開し、スリープ後の動作またはハイブリッドスリープの設定を確認・変更します。
ドライバーの更新による問題解決
ドライバーの問題が原因で勝手に再起動する場合は、最新のドライバーにアップデートすることで解決できることがあります。
デバイスマネージャーからドライバーを更新する
- スタートボタンを右クリックし、デバイスマネージャーを選択します。
- 問題が疑われるデバイス(特にグラフィックカード、ネットワークアダプター、サウンドカードなど)を見つけ、右クリックします。
- ドライバーの更新を選択します。
- ドライバーを自動的に検索を選択して、更新されたドライバーがあるか確認します。
メーカーサイトから最新ドライバーを入手する
自動検索で最新ドライバーが見つからない場合は、PCやデバイスのメーカーのウェブサイトから直接ドライバーをダウンロードする方法も効果的です。
- PCメーカーまたは各パーツメーカーの公式サイトにアクセスします。
- サポートやドライバーダウンロードセクションを見つけます。
- お使いのモデルやシリーズを選択し、Windows 11用の最新ドライバーをダウンロードします。
- ダウンロードしたインストーラーを実行し、指示に従ってドライバーをインストールします。
システム診断と修復ツールの活用
Windows 11には、システムの問題を診断・修復するためのツールが複数用意されています。これらを活用することで、勝手に再起動する問題を解決できる場合があります。
システムファイルチェッカー(SFC)の実行
システムファイルの破損が原因の場合は、SFCツールで修復できます。
- スタートメニューでcmdと入力し、コマンドプロンプトを右クリックして管理者として実行を選択します。
- コマンドプロンプトに「sfc /scannow」と入力し、Enterキーを押します。
- スキャンが完了するまで待ちます(数分かかることがあります)。
- 問題が見つかった場合は自動的に修復されます。
DISMツールの実行
Windows更新プログラムのコンポーネントに問題がある場合は、DISMツールが効果的です。
- 管理者権限でコマンドプロンプトを開きます。
- 「DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth」と入力し、Enterキーを押します。
- プロセスが完了するまで待ちます(20分以上かかることもあります)。
- 完了したら、パソコンを再起動します。
まとめ
Windows 11が勝手に再起動する問題は、多くのユーザーが経験する一般的な課題です。Windows Updateの設定変更、電源オプションの最適化、ドライバーの更新、システム診断ツールの活用など、様々な対処法があります。まずは自分のケースに合わせて原因を特定し、適切な方法で対処しましょう。
問題が解決しない場合は、PCメーカーのサポートに問い合わせるか、専門の技術者に相談することをお勧めします。Microsoftの公式サポートページでも、Windows 11の問題に関する情報や対処法が定期的に更新されていますので、そちらも参考にしてください。