今回は、Windows 11の音量ミキサーを使って、アプリごとに音量を個別に調整する方法を紹介します。オンライン会議の声は聞き取りやすく、BGMは控えめに、通知音は小さめに、といった使い分けができるようになると、パソコン作業の快適さが変わります。設定アプリからの開き方、クイック設定からの操作、出力デバイスの切り替え、音が出ないときの確認ポイントまで順番に解説します。
Windows 11の音量ミキサーとは
音量ミキサーは、パソコン全体の音量(システム音量)とは別に、起動中のアプリそれぞれの音量を個別に調整できる機能です。タスクバーの音量アイコンで変えられるのはパソコン全体の音量ですが、音量ミキサーを使えば「ブラウザーの動画だけ小さくする」「音楽アプリだけミュートする」といった細かい調整ができます。
アプリ別音量を調整すると便利な場面
- オンライン会議中に、裏で流している音楽や動画の音量だけを下げたいとき
- ゲームの効果音は残しつつ、ボイスチャットの声を聞き取りやすくしたいとき
- チャットアプリやメールアプリの通知音だけを控えめにしたいとき
- 動画編集ソフトのプレビュー音と、参考資料の動画の音が重なって聞き取りにくいとき
全体の音量を上げ下げするだけでは解決しにくいこうした場面で、音量ミキサーが役立ちます。
設定アプリから音量ミキサーを開く方法
もっとも確実な開き方は、設定アプリからたどる方法です。
- スタートボタンを選択し、「設定」を開きます。
- 左側のメニューから「システム」を選択します。
- 「サウンド」を選択します。
- 画面を下へ進め、「音量ミキサー」を選択します。
音量ミキサーの画面では、上部にシステム全体の設定、下部の「アプリ」欄に音を扱っている起動中のアプリが一覧表示されます。
アプリごとの音量を変える手順
- 音量を変えたいアプリを起動し、一度音を再生します。
- 音量ミキサーの「アプリ」欄に、そのアプリが表示されていることを確認します。
- アプリ名の横にあるスライダーを左右に動かして音量を調整します。
- 音を完全に消したい場合は、スライダー左側のスピーカーアイコンを選択してミュートにします。
アプリの一覧には、音を再生したことのあるアプリが表示されます。目的のアプリが見当たらない場合は、そのアプリで一度音を鳴らしてから画面を開き直すと表示されることがあります。
アプリ別音量はシステム音量に対する割合
アプリ別のスライダーは、システム全体の音量を上限とした割合として働きます。たとえばシステム音量が小さいままだと、アプリ側のスライダーを最大にしても大きな音にはなりません。音の大きさを整えるときは、まずシステム音量を普段使う大きさに決めておき、アプリ側で個別に下げていく、という順番にすると調整しやすくなります。
クイック設定から素早く調整する方法
設定アプリを開くのが手間な場合は、タスクバー右下のクイック設定からも操作できます。
- タスクバー右下の、ネットワーク・音量・バッテリーのアイコンが並んだ部分を選択します。
- 音量スライダーの右側にある「サウンド出力の選択」の矢印を選択します。
- 出力デバイスの一覧の下に、起動中のアプリごとの音量スライダーが表示されます。
Windows 11のバージョンによっては、クイック設定の中でアプリごとの音量を調整できるようになっています。表示されない場合は、Windows Updateで最新の状態に更新してみてください。
ショートカットキーで呼び出すコツ
更新が適用された環境では、Windowsキー+Ctrl+Vで、クイック設定の音量ミキサー部分を直接開けます。会議中に急いで音量を下げたいときなど、マウス操作よりも早く呼び出せるので覚えておくと便利です。キーを押しても反応しない場合は、設定アプリからの手順を使ってください。
アプリごとに出力デバイスを切り替える
音量ミキサーでは、音量だけでなくアプリごとの出力デバイスも指定できます。
- 「設定」→「システム」→「サウンド」→「音量ミキサー」を開きます。
- 「アプリ」欄で、対象のアプリを選択して詳細を展開します。
- 「出力デバイス」の一覧から、使いたいスピーカーやヘッドセットを選択します。
この設定を使うと、次のような使い分けができます。
- 会議アプリの音声はヘッドセット、音楽はパソコンのスピーカーから流す
- ゲームの音はヘッドホン、配信の確認用の音はモニターのスピーカーから流す
- 動画のプレビュー音だけを外付けスピーカーから出す
アプリ側にも独自の音声出力設定がある場合は、そちらの設定が優先されることがあります。思った機器から音が出ないときは、アプリ内の音声設定もあわせて確認してください。
設定を初期状態に戻す方法
アプリごとに細かく設定を変えていくと、どこを変更したのかわからなくなることがあります。音量ミキサーの画面下部にある「リセット」を選択すると、アプリごとの音量と出力デバイスの設定を推奨の状態に戻せます。調整が複雑になったときは、一度リセットしてから必要な部分だけを設定し直すと整理しやすくなります。
特定のアプリだけ音が出ないときの確認ポイント
パソコンの通知音などは鳴るのに、特定のアプリだけ音が出ない場合は、音量ミキサーの設定が原因になっていることがあります。次の順番で確認してみてください。
- アプリがミュートになっていないか:音量ミキサーの「アプリ」欄で、対象アプリのスピーカーアイコンに斜線が入っていないか確認します。
- スライダーが下がりきっていないか:アプリの音量スライダーが0付近になっていないか確認します。
- 出力デバイスが合っているか:対象アプリの出力デバイスが、使っていないヘッドセットなどになっていないか確認します。
- アプリ内の音量設定:動画プレイヤーやブラウザーのタブ自体がミュートになっていないかも確認します。
それでも改善しない場合は、パソコンの再起動や、Windowsのオーディオ関連サービスの再起動、オーディオドライバーの更新を試す方法もあります。まずは音量ミキサーのように手軽に確認できるところから順に見ていくと、原因を切り分けやすくなります。
音量ミキサーを使いこなすためのTips
- 通知の多いアプリは最初から控えめに設定する:チャットアプリなどは一度音量を下げておくと、作業中に大きな通知音で集中が途切れにくくなります。
- ブラウザーは1つのアプリとして扱われる:タブごとの音量は音量ミキサーでは分けられないため、タブ単位で消したいときはブラウザーのタブのミュート機能を併用します。
- ヘッドセットを接続したら出力先を確認する:機器を抜き差しすると出力先が変わることがあるため、会議前にクイック設定で確認しておくと安心です。
- 夜間の作業では全体音量を固定しておく:システム音量を控えめに固定し、アプリ別のスライダーで微調整すると、急に大きな音が出るのを防げます。
まとめ
Windows 11の音量ミキサーを使うと、アプリごとの音量や出力デバイスを個別に設定できます。設定アプリの「システム」→「サウンド」→「音量ミキサー」から開けるほか、クイック設定やWindowsキー+Ctrl+Vでも素早く呼び出せます。オンライン会議と音楽の両立、通知音の抑制、ヘッドセットとスピーカーの使い分けなど、日常のちょっとした不便を解消できる機能です。特定のアプリだけ音が出ないときも、まず音量ミキサーのミュートや出力先を確認すると原因を見つけやすくなります。普段よく使うアプリから順に、自分に合った音量バランスを整えてみてください。