今回は、Dell製のWindows 11対応パソコンについて紹介します。
※パソコン等を購入される際は、公式サイト等で最新の情報をご確認ください。
Windows 11の最小要件とDellパソコンの対応状況
Windows 11を利用するには、いくつかの最小要件があります。特に「TPM 2.0」の搭載が必須となっています。TPM(Trusted Platform Module)とは、セキュリティチップのことで、パスワードや暗号化キーなどを生成・管理することでPCのセキュリティを強化する役割を持っています。
Dell公式サイトによると、2019年以降にリリースされたDellコンピューターでは、ダウングレードするオプションなしでTPMファームウェア2.0がサポートされています。また、2015年から2018年の間に製造されたDell PCでも、多くの機種はTPM 1.2から2.0へのアップグレードが可能です。
Windows 11が対応しているPCかどうかを確認するには、以下の方法があります:
1. Microsoftが提供する「PC正常性チェックアプリ」を利用する
2. Windows 10の「デバイスマネージャー」から「セキュリティデバイス」でTPM 2.0の有無を確認する
3. Windows + Rキーで「tpm.msc」と入力し、TPMの仕様バージョンが2.0かどうか確認する
TPM 2.0が見つからない場合は、BIOS/UEFIの設定でTPMが無効になっている可能性があります。Dell公式サイトのサポートページでは、モデルごとにTPM 2.0を有効化する方法が解説されています。
2025年におけるDellパソコンのブランド構成
2025年より、Dellはパソコンポートフォリオ全体でブランドを統一し、従来の「XPS」「Inspiron」「Latitude」「Precision」などのブランドを「Dell」「Dell Pro」「Dell Pro Max」の3つのカテゴリーに再編しました。この変更により、製品選択がより直感的になりました。
各カテゴリーの特徴は以下の通りです:
Dell(旧Inspiron・XPSシリーズ相当)
Dellカテゴリーは、エンターテインメント、学校、仕事向けに設計されています。旧Inspironシリーズに相当する製品は、日常使いに適したスタンダードモデルとして位置づけられています。
主な特徴:
- Webブラウジングや動画視聴、Office作業に十分なスペックを備える
- シンプルでスタイリッシュなデザイン
- ノートPC、2-in-1、デスクトップなど多様なラインナップ
- 比較的手頃な価格帯(8万円~30万円程度)
- パソコン初心者にも選びやすいモデルが揃う
また、「Dell Plus」シリーズとして、高性能モデルも用意されています。さらに「Dell Premium」グレード(旧XPSシリーズ相当)は、クリエイター向けの高性能モデルとして位置づけられており、上質な素材を使用した洗練されたデザインとハイスペックが特徴です。
Dell Premium(旧XPS相当)の主な特徴:
- 最新のIntel Core Ultra/AMD Ryzenプロセッサーを搭載
- 高精細ディスプレイと優れたオーディオ性能
- 薄型軽量でありながら高い性能を発揮
- 上質な素材と洗練されたデザイン
- 動画編集や画像処理など負荷の高い作業に適した性能
Dell Pro(旧Latitude相当)
Dell Proは、プロフェッショナルレベルの生産性を発揮する製品設計で、ビジネス向けに設計されたシリーズです。セキュリティ機能や管理機能が充実しています。
主な特徴:
- ビジネス用途に特化した機能
- 優れたセキュリティと管理機能
- 長時間バッテリー
- 堅牢な作りと信頼性
- 法人サポートが充実
Dell Pro Max(旧Precision相当)
Dell Pro Maxは、最高峰のパフォーマンスを発揮する製品設計で、クリエイターやエンジニア、サイエンティスト向けの高性能ワークステーションです。CAD、3Dアニメーション、VRなどの専門分野での使用に適しています。
Dell Windows 11パソコンの選び方
Dell製のWindows 11対応パソコンを選ぶ際のポイントをいくつか紹介します。
1. 用途に合わせたカテゴリー選び
まずは自分の用途に合ったカテゴリーを選びましょう。日常的な使用ならDellカテゴリー、ビジネス用途ならDell Proカテゴリー、クリエイティブな作業や高性能を求める場合はDell Premiumグレードやビジュアル処理が必要ならDell Pro Maxカテゴリーが適しています。
2. 必要なスペックを見極める
CPUは作業の重さに応じて選びましょう。Webブラウジングや事務作業程度なら、Core i3/i5やRyzen 3/5で十分です。動画編集などの重い作業をする場合は、Core Ultra 7/9やRyzen 7/9など高性能なプロセッサーが必要になります。
メモリ(RAM)は、基本的な作業なら8GB、複数のアプリを同時に使う場合や動画編集などを行う場合は16GB以上が推奨されます。
ストレージは、SSDを選ぶことで起動や動作が快適になります。容量は用途によりますが、一般的には256GB~512GBあれば十分でしょう。
3. サイズと携帯性
ノートパソコンを選ぶ場合、持ち運びの頻度に応じてサイズを選びましょう。持ち運ぶことが多い場合は13〜14インチの軽量モデル、据え置きで使う場合は15〜16インチの大画面モデルが推奨されます。
4. 予算に応じた選択
Dellのパソコンは幅広い価格帯があります。Dellカテゴリーの標準モデルは比較的手頃な価格から選べますが、Dell Premiumグレード(旧XPS相当)はプレミアムモデルのため価格も高めです。用途と予算のバランスを考えて選びましょう。
Windows 11の主な特徴とDellパソコンでの活用
Windows 11には以下のような特徴があり、Dellのパソコンでも十分に活用できます。
主な特徴:
- 刷新されたデザインとユーザーインターフェース
- Microsoft Copilotによる生成AI機能の統合
- スマートフォンとの連携強化(Phone Linkなど)
- セキュリティ機能の強化
- タッチ操作やペン入力の改善
特にDellの最新モデルでは、Copilot in Windowsに対応したモデルも登場しており、AIを活用した新しい使い方ができます。また、40TOPS以上のNPU(ニューラル・プロセッシング・ユニット)を搭載した「Copilot+ PC」対応モデルなら、AIによる画像編集やスマート検索など、より高度な機能も利用できます。
まとめ
Dell製のWindows 11対応パソコンは、様々なカテゴリーとモデルが展開されており、用途や予算に合わせて選ぶことができます。2025年からブランド構成が「Dell」「Dell Pro」「Dell Pro Max」の3カテゴリーに再編されましたが、それぞれが従来のInspironやXPS、Latitudeなどのシリーズの特性を引き継いでいます。