今回は、Windows 11のMicrosoft Edgeに搭載されている「Webサイトをアプリ化する機能」を紹介します。
この機能を使えば、よく利用するWebサイトやWebサービスをデスクトップアプリのように使えるようになり、作業効率が向上します。
ブラウザの複数のタブから目的のサイトを探す手間が省け、スタートメニューやタスクバーから直接アクセスできる機能です。
Webサイトをアプリ化するメリット
Microsoft EdgeでWebサイトをアプリ化すると、以下のようなメリットがあります。
- ブラウザを開いてブックマークから探す手間が省ける
- スタートメニューやタスクバーから1クリックで起動できる
- ブラウザのアドレスバーやタブが表示されずスッキリした見た目になる
- Alt+Tabでのアプリ切り替えがしやすくなる
- 各サイトごとに独自のアイコンが表示されるため視認性が向上する
特に、Gmailやカレンダー、オンライン文書作成ツールなど、日常的によく使うWebサービスをアプリ化することで、作業効率が向上します。
Microsoft EdgeでWebサイトをアプリ化する方法
Windows 11のMicrosoft Edgeでは、簡単にWebサイトをアプリ化することができます。
1. アプリ化したいWebサイトを開く
まず、Microsoft Edgeを起動し、アプリ化したいWebサイトを開きます。よく利用するWebサイト(Gmail、Googleカレンダー、Trello、Office 365など)を表示させておきましょう。
2. アプリとしてインストールする
Webサイトを表示したら、以下の手順でアプリ化します。
- Microsoft Edgeの画面右上にある「…」(三点リーダー)メニューをクリックします。
- 「その他のツール」を選択します。
- 表示されたメニューから「アプリ」を選択します。
- 「このサイトをアプリとしてインストール」をクリックします。
3. インストール設定を確認
「このサイトをアプリとしてインストール」ダイアログが表示されます。ここでは以下の設定ができます。
- アプリ名の変更:必要に応じて、わかりやすい名前に変更できます
- アイコンの編集:「編集」ボタンをクリックすると、アイコンの変更が可能です
設定が完了したら「インストール」ボタンをクリックします。
4. アプリとして実行
インストールが完了すると、WebサイトがMicrosoft Edgeから独立した専用ウィンドウで開きます。このウィンドウにはブラウザのアドレスバーやタブは表示されず、よりネイティブアプリに近い見た目になります。
アプリ化したWebサイトの便利な使い方
アプリ化したWebサイトの便利な使い方をいくつか紹介します。
タスクバーにピン留めする、スタートメニューにピン留めする
アプリとしてインストールした際に、「インストールされているアプリ」画面が開き、「タスクバーにピン留めする」「スタートにピン留めする」を「許可」するかを選べます。
ここで「許可」しなかった場合でも、その後アプリとして起動した際に、画面右上の「…」をクリックして開く画面で設定することができます。
デスクトップショートカットを作成する
上記で「デスクトップショートカットを作成する」に「✓」を入れれば設定することができますが、その後に設定する場合は、下記の方法を行います。
- Microsoft Edgeを開き、アドレスバーに「edge://apps」と入力します。
- インストール済みのアプリ一覧から対象のアプリの「詳細」をクリックします。
- 「デスクトップのショートカットを作成する」をクリックします。
アプリ化したWebサイトの管理方法
インストールしたWebアプリは、以下の方法で管理することができます。
インストール済みのアプリを確認する
Microsoft Edgeでインストールしたアプリの一覧は、以下の手順で確認できます。
- Microsoft Edgeを起動します。
- アドレスバーに「edge://apps」と入力して移動します。
- インストール済みのアプリ一覧が表示されます。
この画面では、各アプリを開いたり、詳細設定を変更したり、アンインストールしたりできます。
アプリをアンインストールする方法
不要になったアプリは、以下の方法でアンインストールできます。
方法1:edge://appsからアンインストール
- Microsoft Edgeを起動し、アドレスバーに「edge://apps」と入力します。
- アンインストールしたいアプリの「詳細」をクリックします。
- 「アンインストール」を選択します。
方法2:Windowsの設定からアンインストール
- Windows 11の「設定」を開きます。
- 「アプリ」→「インストールされているアプリ」を選択します。
- 一覧からアプリを見つけて「…」メニューをクリックし、「アンインストール」を選択します。
PWA(Progressive Web Apps)との関連性
Microsoft Edgeの「Webサイトをアプリ化する」機能は、PWA(Progressive Web Apps)技術と密接に関連しています。PWAは、Webテクノロジーを使用して構築され、デスクトップアプリのような体験を提供するアプリケーションです。
Microsoft EdgeでWebサイトがPWAとして認識されると、アドレスバーに「アプリとしてインストール可能」アイコンが表示されます。これは、そのWebサイトが高度なPWA機能をサポートしていることを示しています。
一般的なWebサイトでも「このサイトをアプリとしてインストール」機能は使えますが、PWA対応サイトではより高度な機能(オフライン動作、通知機能など)が利用できる場合があります。
Windows 11での最新機能と連携
Windows 11とMicrosoft Edge最新版では、Webアプリとの連携がさらに強化されています。
Windows 11ウィジェットボードとの連携
2025年のアップデートにより、PWAとしてインストールしたWebアプリは、Windows 11のウィジェットボードにも独自のウィジェットを表示できるようになりました。これにより、アプリを起動しなくても最新情報を確認できるようになります。この機能はMicrosoft Edge 108以降で実験的にサポートされています。
App Actions機能
Microsoft Edge 137以降では、Microsoft Storeに公開されたPWAで「App Actions」機能が利用可能になりました。この機能により、アプリを切り替えることなく、現在作業中のコンテキストから直接PWAの機能を呼び出すことができます。例えば、Webページの文章を選択して、ノートアプリに直接送信するといった操作が可能になります。
アプリ化に適したWebサイト
以下のようなWebサイトやサービスをアプリ化すると便利です。
- メールサービス(Gmail、Outlook.comなど)
- カレンダーアプリ(Googleカレンダー、Outlookカレンダーなど)
- タスク管理ツール(Trello、Asana、Todoistなど)
- オンラインオフィスツール(Google Docs、Office 365など)
- SNSサービス(X、Facebookなど)
- 動画配信サービス(YouTube、Netflixなど)
- 音楽ストリーミングサービス(Spotify、Apple Musicなど)
これらのサービスは日常的に使用する頻度が高く、独立したアプリとして使うことで作業効率が向上します。
まとめ
Windows 11のMicrosoft Edgeに搭載されている「Webサイトをアプリ化する」機能は、日常的なWeb作業を効率化するツールです。
よく使うWebサイトやサービスをアプリ化することで、ブラウザのタブを行き来する手間が省け、スタートメニューやタスクバーからワンクリックでアクセスできるようになります。
2025年の最新アップデートにより、Windows 11のウィジェットボードとの連携やApp Actions機能など、使い勝手が向上しています。