今回は、Windows 11で位置情報サービスをオンやオフにする方法を紹介します。
位置情報サービスは、地図アプリや天気アプリ、PCの紛失時の位置確認など、便利な機能を利用するために必要な設定です。
当記事では、システム全体の位置情報設定だけでなく、特定のアプリごとに位置情報へのアクセスを許可する方法も解説します。
位置情報サービスとは
Windows 11の位置情報サービスは、デバイスの現在地を特定するための機能です。このサービスは、GPSやWi-Fiアクセスポイント、ネットワークのIPアドレスなどを利用して、デバイスの現在地を検出します。
位置情報を有効にすると、以下のようなメリットがあります:
- 地図アプリで現在地を自動的に表示
- 天気アプリで現在地の天気情報を自動取得
- タイムゾーンの自動設定
- デバイスを紛失した際に「デバイスを探す」機能を使用可能
一方で、プライバシーを重視する場合や、位置情報を必要としないアプリに現在地を知られたくない場合は、位置情報サービスをオフにすることも可能です。
Windows 11で位置情報をオンにする方法
Windows 11で位置情報サービスをオンにする手順は以下の通りです:
1. 設定画面を開く
まず、タスクバーの「スタート」ボタンをクリックし、表示されるメニューから歯車アイコンの「設定」をクリックします。または、キーボードショートカット「Windows + I」キーを押しても設定画面を開くことができます。
2. プライバシーとセキュリティを選択
設定画面が表示されたら、左側のメニューから「プライバシーとセキュリティ」をクリックします。
3. 位置情報の設定画面に移動
プライバシーとセキュリティの画面で下にスクロールし、「位置情報」をクリックします。
4. 位置情報サービスをオンにする
「位置情報」画面で、「位置情報サービス」のトグルスイッチをクリックして「オン」に切り替えます。これにより、デバイス全体の位置情報サービスが有効になります。
注意:この設定はデバイスを使用するすべてのユーザーに適用されます。複数のユーザーアカウントでパソコンを共有している場合、すべてのユーザーの位置情報サービスがオンになります。
Windows 11で位置情報をオフにする方法
位置情報サービスをオフにする手順は、オンにする手順とほぼ同じです:
1. 設定を開く
「スタート」ボタンから「設定」を開くか、「Windows + I」キーを押します。
2. プライバシーとセキュリティ → 位置情報を選択
左側のメニューから「プライバシーとセキュリティ」を選択し、「位置情報」をクリックします。
3. 位置情報サービスをオフにする
「位置情報サービス」のトグルスイッチをクリックして「オフ」に切り替えます。これにより、デバイス全体の位置情報サービスが無効になります。
位置情報をオフにすると、位置情報に依存するアプリやサービスが正常に機能しなくなる場合があります。例えば、地図アプリでは現在地が自動的に表示されなくなり、手動で位置を入力する必要があります。
特定のアプリのみ位置情報を許可・拒否する方法
すべてのアプリの位置情報をオン/オフするのではなく、特定のアプリごとに位置情報へのアクセスを許可・拒否することも可能です。
1. 位置情報サービスをオンにする
まず、前述の手順で「位置情報サービス」を「オン」にします。
2. アプリの位置情報アクセスを許可する
「アプリに位置情報へのアクセスを許可する」のトグルスイッチを「オン」にします。
3. アプリごとに設定する
アプリの一覧が表示されるので、位置情報へのアクセスを許可したいアプリは「オン」に、拒否したいアプリは「オフ」に設定します。
この設定はユーザーごとに個別に適用されるため、共有PCでも各ユーザーが自分の好みに合わせて設定できます。
位置情報のメリットとデメリット
メリット
- 地図アプリでの現在地表示や経路検索が便利
- 地域に基づいた情報(天気、ニュース、イベントなど)の自動取得
- タイムゾーンの自動調整
- 紛失したデバイスの位置特定が可能
デメリット
- プライバシーへの懸念(位置情報の収集・利用)
- バッテリー消費の増加
- データ通信量の増加
- 不要なアプリに位置情報が共有される可能性
既定の位置を設定する方法
GPSやWi-Fiなどから位置情報が取得できない場合に使用される「既定の位置」を設定することも可能です。
1. 位置情報の設定画面を開く
前述の手順で「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「位置情報」の画面を開きます。
2. 既定の位置を設定
「既定の位置」セクションで「既定値に設定」または「既定値設定」をクリックします。
3. マップアプリで位置を指定
Windows マップアプリが開くので、指示に従って既定の位置を設定します。
※2025年7月にマップアプリは「Microsoft Store」から削除され、Microsoftのサポートも打ち切られました。そのため、「既定値に設定」をクリックしても機能しないようです(2025年8月現在)。
位置情報の履歴をクリアする方法
位置情報サービスを使用していると、位置情報の履歴が保存されます。この履歴をクリアするには:
1. 位置情報の設定画面を開く
「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「位置情報」の画面を開きます。
2. 履歴をクリア
「場所の履歴」セクションで「クリア」ボタンをクリックします。
まとめ
Windows 11の位置情報サービスは、便利な機能を活用するために重要な設定ですが、プライバシーの観点からは慎重に管理する必要があります。システム全体の位置情報設定やアプリごとの設定を好みに合わせて調整することが可能です。
位置情報は必要なアプリだけに許可し、不要なアプリには制限するというバランスの取れた設定が理想的です。特に公共のWi-Fiを利用する場合や、プライバシーを重視する場合は、位置情報サービスを一時的にオフにすることも検討してみてください。