今回は、Windows 11のノートパソコンで、カバー(天板)を閉じたときの動作を変更する方法を紹介します。
ノートパソコンは、初期状態ではカバーを閉じるとスリープに入るように設定されていることが多いです。持ち運ぶときには便利な動作ですが、外部モニターにつないで使っているときや、ダウンロードを続けたいときには、閉じた瞬間に処理が止まって困ることがあります。Windows 11では、カバーを閉じたときの動作を「何もしない」「スリープ状態」「休止状態」「シャットダウン」から選べます。使い方に合わせて設定を見直すと、ノートパソコンを扱いやすくなります。
Windows 11でカバーを閉じたときに選べる動作
まずは、選択できる4つの動作の違いを整理しておきましょう。どれを選ぶかで、作業の続けやすさやバッテリーの持ちが変わります。
何もしない
カバーを閉じてもパソコンは動き続けます。外部モニター、キーボード、マウスをつないでノートパソコンを閉じたまま使う場合に向いています。大きなファイルのダウンロードや、時間のかかるバックアップを進めておきたいときにも便利です。
スリープ状態
作業中の状態をメモリに保持したまま、消費電力を抑えて待機します。カバーを開けるとすぐに元の画面に戻れるため、多くの人にとって使いやすい設定です。ただし、待機中も少しずつ電力を使います。
休止状態
作業中の内容をストレージに保存してから電源を切ったような状態になります。スリープより復帰に時間がかかりますが、待機中の電力消費をより少なくできるのが特徴です。数日間使わないまま持ち歩くときなどに向いています。
シャットダウン
カバーを閉じると、パソコンの電源が切れます。開いた作業は閉じられるため、保存していない内容があると失われるおそれがあります。この設定を選ぶ場合は、閉じる前にファイルを保存する習慣をつけておくと安心です。
コントロールパネルからカバーを閉じたときの動作を変更する手順
コントロールパネルの電源オプションを使う方法は、Windows 11の多くのバージョンで利用できます。手順は次のとおりです。
- タスクバーの検索ボックスに「コントロール パネル」と入力して開きます(Windowsキー+Rで「control」と入力しても開けます)。
- 「ハードウェアとサウンド」を選択します。
- 「電源オプション」を選択します。
- 左側のメニューから「カバーを閉じたときの動作の選択」をクリックします。
- 「カバーを閉じたときの動作」の項目で、「バッテリ駆動」と「電源に接続」のそれぞれについて動作を選びます。
- 「変更の保存」をクリックして設定を反映させます。
この画面では、「電源ボタンを押したときの動作」も同じ場所で設定できます。電源ボタンの動作もあわせて確認しておくと、意図しない電源オフを防ぎやすくなります。
なお、検索ボックスに「電源プラン」などと入力して電源オプションを開き、左側の「電源ボタンの動作の選択」から同じ画面にたどり着くこともできます。
設定アプリからカバーの動作を変更する方法
比較的新しいバージョンのWindows 11(24H2以降など)では、設定アプリの「システム」→「電源とバッテリー」の中に、カバーや電源ボタンの動作を設定する項目が用意されています。
- Windowsキー+Iで設定アプリを開きます。
- 「システム」→「電源とバッテリー」を選択します。
- カバーと電源ボタンに関する項目を開きます。
- 「電源に接続」と「バッテリー駆動」のそれぞれで、カバーを閉じたときの動作を選びます。
設定アプリに該当する項目が見当たらない場合は、お使いのバージョンでは対応していない可能性があります。その場合は、前述のコントロールパネルから変更しましょう。どちらで変更しても、設定できる内容は同じです。
「休止状態」が選択肢に表示されないときの対処法
パソコンによっては、初期状態で休止状態が選択肢に出てこないことがあります。その場合は、次の手順で表示させられます。
- コントロールパネルの「電源オプション」から「電源ボタンの動作の選択」または「カバーを閉じたときの動作の選択」を開きます。
- 画面上部の「現在利用可能ではない設定を変更します」をクリックします。
- 画面下部の「シャットダウン設定」にある「休止状態」にチェックを入れます。
- 「変更の保存」をクリックします。
この操作には管理者権限が必要です。会社や学校で管理されているパソコンでは、設定が制限されている場合もあります。
シーン別のおすすめ設定
「バッテリ駆動」と「電源に接続」を別々に設定できるのが、この機能の便利な点です。使い方に合わせて組み合わせを考えてみましょう。
外部モニターにつないで使う場合
「電源に接続」を「何もしない」、「バッテリ駆動」を「スリープ状態」にしておくと、デスクでは閉じたまま作業でき、外出時にカバンへしまうときはスリープに入ります。電源につないでいるときだけ動き続ける設定なので、バッテリー切れの心配も少なくなります。
外出先での利用が多い場合
移動中にこまめに作業するなら、復帰の速い「スリープ状態」が使いやすいでしょう。長時間使わないことが多いなら、「バッテリ駆動」だけ「休止状態」にしておくと、待機中のバッテリー消費を抑えられます。
夜間に処理を続けたい場合
大きなファイルのダウンロードやWindows Updateを進めたいときは、電源に接続した状態で「何もしない」を選んでおくと便利です。ただし、後述する熱の問題には気をつけましょう。
カバーを閉じたまま使うときの注意点とコツ
「何もしない」に設定してカバーを閉じたまま使う場合は、いくつか気をつけておきたい点があります。
- カバンに入れる前は、スリープやシャットダウンを手動で行う:動作中のパソコンを密閉されたカバンに入れると、熱がこもってしまいます。スタートメニューの電源ボタンや、Windowsキー+Xのメニューから操作しておきましょう。
- 通気口をふさがない:閉じた状態で使うときは、机の上など風通しのよい場所に置くと熱がこもりにくくなります。
- スリープまでの時間も確認する:カバーの動作とは別に、一定時間操作しないとスリープに入る設定があります。処理を続けたいときは、設定アプリの「電源とバッテリー」で画面とスリープの時間もあわせて確認しましょう。
- Windowsキー+Lでロックする習慣をつける:閉じたまま動き続ける設定にしていると、席を離れる際に画面がロックされない場合があります。離席時はロックしておくと安心です。
また、外部モニターだけで作業していると、カバーを閉じたときに一瞬画面が切り替わったり、ウィンドウの配置が変わったりすることがあります。これはノートパソコン側の画面が無効になり、表示が外部モニターへ移るためです。気になる場合は、Windowsキー+Pで表示方法を「セカンドスクリーンのみ」に切り替えてから閉じると、表示の切り替わりを落ち着いて扱えます。
まとめ
Windows 11では、ノートパソコンのカバーを閉じたときの動作を、使い方に合わせて変更できます。ポイントを振り返っておきましょう。
- 動作は「何もしない」「スリープ状態」「休止状態」「シャットダウン」の4種類から選べる
- コントロールパネルの「電源オプション」→「カバーを閉じたときの動作の選択」から変更できる
- 新しいバージョンでは、設定アプリの「電源とバッテリー」からも変更できる
- 「バッテリ駆動」と「電源に接続」を分けて設定できる
- 休止状態が表示されない場合は、「現在利用可能ではない設定を変更します」から有効にできる
- 閉じたまま動かす場合は、熱やロック忘れに気をつける
外部モニターを使う方や、バッテリーを長持ちさせたい方は、一度設定を見直してみてはいかがでしょうか。自分の使い方に合った動作にしておくと、ノートパソコンを開け閉めするたびの小さな不便が減っていきます。